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楽天の出店手数料は?出店費用や出店プラン別の費用とあわせて解説

楽天市場でネットショップを始めたいものの、「出店手数料はいくら必要? どのプランを選べば損をしない?」と費用面で二の足を踏んでいませんか。

楽天では初期登録費6万円に加え、選択プランごとに月額出店料2万5,000円〜13万円、さらに売上高に応じたシステム利用料2.0〜7.0%が発生します。
ところがコストは「固定費」と「変動費」に分かれ、月商や商品点数で実質負担が大きく変動するため、構造を正しく把握すれば無駄な支出を抑えながら収益を伸ばすことが可能です。

今回の記事では2025年時点での料金内容を踏まえ、プラン別の費用比較からコスト削減の具体策、他モールとの比較や収支シミュレーションまでを解説します。
楽天への出店準備や資金計画を立てる際の参考にしてください。

目次

楽天出店手数料と費用概要

楽天市場に出店すると、初期登録費60,000円と月額出店料25,000〜130,000円、さらに売上高連動のシステム利用料2.0〜7.0%が必ず発生します。

まずは固定費と変動費の仕組みを整理し、想定月商に対して手数料が利益を圧迫しないかを見極めることが重要です。

楽天市場の出店プラン別費用を比較

楽天市場には「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」「メガショッププラン」の3種類があります。

それぞれ月額固定費・システム利用料・画像容量上限などが異なるため、月商規模や商品数に応じて適切なプランを選ぶことが大切です。
ここからは各プランの内訳を詳しく解説します。

がんばれ!プラン料金内訳

月額出店料25,000円(税別)に加え、契約は12か月単位です。
初期登録費60,000円を合わせた初年度固定費は360,000円となります。

画像容量は1.5GB、登録商品数は10,000点まで。
システム利用料はPC3.5〜6.5%、モバイル4.0〜7.0%と最も高い設定ですが、低コストでスタートしたい小規模店舗に向いています。

スタンダードプラン料金内訳

月額出店料65,000円(税別)×6か月前払いが基本で、初期登録費を合わせた初年度固定費は450,000円です。

画像容量100GB、商品登録上限50,000点と拡張性が高く、システム利用料もPC2.0〜4.0%・モバイル2.5〜4.5%に抑えられます。月商100万〜300万円が視野に入る成長段階の店舗にバランスの良いプランです。

メガショッププラン料金内訳

月額出店料130,000円(税別)で、画像容量無制限・商品登録上限も無制限。
大量SKUを扱う総合店やメーカー直販に適します。

システム利用料率はスタンダードと同水準ながら、R-Messe利用料5,000円などオプション固定費も発生するため、月商500万円以上がターゲットの大規模店舗向けです。

固定費と変動費を把握するポイント

楽天出店コストは「固定費」と「変動費」に大別できます。
固定費には出店料やR-Messe利用料、変動費にはシステム利用料・決済手数料などが含まれ、売上規模で負担割合が大きく変わります。

  • 初期費用と月額固定費
  • システム利用料・決済手数料
  • オプション費用と追加サービス
  • 物流・配送コストの考え方
  • キャンセル・返品時の費用負担

上記5項目を整理すると「売れた分だけ増えるコスト」と「売れなくても発生するコスト」が可視化でき、損益分岐点を正確に計算できます。

初期費用と月額固定費

初期登録費60,000円は全プラン共通で一括請求です。

月額出店料はプランごとに異なり、年度前払いが必要なケースもあります。
固定費は売上ゼロでも発生するため、開店初月から広告費を投下し、早期に集客を軌道に乗せることが投資回収の近道です。

システム利用料・決済手数料

売上高に連動するシステム利用料は2.0〜7.0%で、プランとモール経由チャネル(PC/モバイル)別に割合が変動します。
さらに楽天ペイ決済手数料2.5〜3.5%が上乗せされるため、実質的な変動費率は最大10%超となることもあります。

商品粗利と手数料上限をシミュレーションして価格設定を行いましょう。

オプション費用と追加サービス

楽天スーパーSALE参加料、広告クリック課金、店舗運営代行費などは任意ですが、活用度合いで費用負担が大きく変わります。

特に広告費は売上の10〜15%に達するケースもあるため、ROAS(広告費用対効果)をモニタリングし、費用対効果が低い施策は素早く改善・撤退することが重要です。

物流・配送コストの考え方

楽天スーパーロジ利用料、外部フルフィルメント、自己発送にかかる資材・人件費などを比較し、月間出荷件数と物量に見合ったスキームを構築しましょう。

配送品質を維持しながらコストを下げるには、全国一律送料設定や共同配送網の活用が有効です。

キャンセル・返品時の費用負担

注文キャンセルや返品が発生すると、決済手数料の一部返還が受けられない場合があります。

また、再送料・検品コストも店舗負担となるため、商品ページの情報充実とサイズ・カラー選択ガイドを整備し、返品率を下げる施策が費用削減に直結します。

楽天の手数料を抑えるコツ

楽天市場では固定費・変動費に加え広告費や配送費が利益を逼迫する要因になりますが、運営データを細かく分析施策を最適化すれば利益率は大きく改善します。

ここでは実務で効果が高い五つのコツを解説します。

  • 販売手数料を最適化する方法
  • 広告・キャンペーン費の最小化
  • プラン見直しのベストタイミング
  • 送料ライン戦略で粗利確保
  • 楽天SPU・R定期券の活用法

上記の施策を組み合わせることで、同じ売上規模でも手数料負担を最大25%程度削減できたケースがあります。
早速自店の数値で試算してみましょう。

販売手数料を最適化する方法

システム利用料はチャネルごとに異なるため、PC経由の購入比率を上げると平均手数料率を下げられます。
具体策としては、LPやSNS導線をPCページに着地させる、PC限定クーポンを発行するなどが有効です。

また、粗利率が高いカテゴリー商品で客単価を底上げすると、固定費比率も同時に低減します。

広告・キャンペーン費の最小化

広告クリック課金は売上の10〜15%に達することもあるため、まず「検索キーワード別ROAS」を週次で計測し、ROAS200%未満のワードを停止します。

楽天スーパーSALE参加料やクーポン原資は、リピート率が高い商品に絞ると回収が早くなり、費用対効果が向上します。

プラン見直しのベストタイミング

月商が80万円を超えた段階で「がんばれ!プラン」と「スタンダードプラン」の総コストを試算し、シミュレーション上で手数料総額が逆転したら即時プラン変更を検討します。

逆に季節商材で売上が急減する見込みなら、契約更新月にダウングレードも候補に入れると固定費を抑えられます。

送料ライン戦略で粗利確保

送料無料ラインを3,980円に設定すると転換率が上がりますが、平均客単価が低い店舗では送料原価が利益を圧迫します。
複数個のセット化で客単価を引き上げ、同梱率を高めることで粗利を守りながら送料無料特典を維持できます。

物流委託料金とのバランスを必ず試算しましょう。

楽天SPU・R定期券の活用法

楽天SPU(スーパーポイントアッププログラム)や定期購入機能を活用すると、広告費を抑えつつリピート売上が増加し、手数料比率が実質低下します。

2025年3月のSPU改定ではスマホアプリ購入倍率が+0.5倍に拡充され、定期購入店舗はR定期券の手数料も優遇を受けられます。

他モールとの費用比較で見る楽天の強み

主要モールであるAmazon・Yahoo!ショッピングと比べると、楽天は固定費が高い一方で購買単価とリピート率が高く長期的なLTV向上が期待できます。

ここからは「Amazonとのコストの比較」「Yahoo!ショッピングとの違い」について解説していきます。
モール選択時は初期投資と月商スケールのバランスを踏まえ、複数モール併用も視野に入れましょう。

Amazonとのコストの比較

Amazonは月額4,900円の大口出品料+販売手数料6〜15%が基本で、2025年4月の改定で一部カテゴリー手数料が引き上げられました。

大規模出品では追加SKU手数料も発生します。
高回転商品を大量に扱う場合はFBA手数料も上乗せされるため、総手数料率が楽天を上回るケースがあります。

Yahoo!ショッピングとの違い

Yahoo!ショッピングは初期費用・月額料・ロイヤリティが0円で参入障壁が低い一方、還元ポイント原資(2〜3%)と決済手数料が必ず発生します。

また、販促効果を得るにはPayPayキャンペーン費用の投入が不可避で、売上規模が拡大すると実質手数料率が上昇します。

楽天は集客力と購買単価で優位に立ち、CPA(獲得単価)が安定しやすい点が強みです。

出店コストのシミュレーション例

最後に月商規模別に「プラン別手数料総額」を試算し、損益分岐のイメージをつかみます。
今回解説していくモデルケースは以下の四つです。

  • 月商50万円
  • 月商100万円
  • 月商300万円
  • 月商500万円

システム利用料率はスタンダードで3%、がんばれ!で5%、メガショップで3%と仮定し、広告費は売上の10%で想定しています。

月商50万円

がんばれ!プランの場合、固定費25,000円に加え変動費(手数料5%+決済3%)が40,000円、広告費50,000円で総コストは115,000円です。
粗利額175,000円から手数料を差し引くと営業利益は60,000円程度に留まり、在庫ロスやキャンセル費を考慮すると利益ゼロに近づきます。

客単価を上げるセット販売やレビュー獲得で広告費を抑え、粗利率40%以上を目指すと安定しやすいです。

月商100万円

がんばれ!プラン継続時は固定費25,000円+変動費80,000円+広告費100,000円で総コスト205,000円、営業利益は145,000円です。
スタンダードへ切り替えると固定費65,000円に増えますが手数料率が3%に下がり変動費60,000円となるため総コストは225,000円になります。

利益は「がんばれ!プラン」より20,000円低いものの、画像容量・SKU上限が5倍に拡張されるため、新商品投入を計画している店舗は早期移行が将来の成長を後押しします。

月商300万円

スタンダードプランにて運用している場合は固定費65,000円、変動費(手数料3%+決済3%)180,000円、広告費300,000円で総コスト545,000円、粗利益は700,000円、営業利益は155,000円です。
がんばれ!プランのままだと手数料率が高く変動費240,000円、総額630,000円となり利益は70,000円しか残りません

広告予算をCPAベースで厳格に管理し、在庫回転が速い主力商品に資源を集中させると利益率が10%以上改善する例が多いです。

月商500万円

メガショッププランを採用すると固定費130,000円、変動費(手数料3%+決済3%)300,000円、広告費500,000円で総コスト930,000円になります。
粗利益は1,750,000円、営業利益は820,000円で利益率16%超をキープできます。

スタンダードを継続しても運用自体は可能ですが、画像容量やAPI呼び出し上限、カスタマーサクセスサポートの優先度などを考慮すると拡大フェーズではメガショップがコスト対効果で優位です。

物流を楽天スーパーロジに一本化し、発送リードタイム短縮でCVRを高めるとさらに利益が伸びます。

まとめ

楽天市場への出店手数料は「固定費(出店料など)」と「変動費(システム利用料・決済手数料など)」、さらに広告費・物流費などの周辺コストで構成されます。
月商規模と商品粗利に応じて最適プランを選び、〈販売手数料最適化〉〈広告費削減〉〈プラン見直し〉〈送料ライン戦略〉〈SPU・定期購入活用〉を実践すれば手数料負担は大幅に圧縮できます。

他モールとの比較では固定費の高さが目立つものの、高い購買単価とリピート率が魅力で、シミュレーションでは月商80万〜100万円を超える頃にスタンダード移行が損益分岐点となります。

出店前に必ず費用構造を可視化し、定期的な数値チェックと施策改善で利益を最大化しましょう。

運営が難しい時はコンサルタントや代行を使う手も

楽天ショップ運営するために分析や施策を行っていくのはとても難しいです。
初めての楽天ショップ運営では「なにが正しく」て「どこを間違えている」のか、判断が出来ないですよね。

そこで、楽天市場での運営が難しいと思ったときは、楽天運営代行を使うのも手です!
我々サイバーレコードは、楽天の運営代行を行っている会社で、設立から8年間で累計200社を超えるECサイト・モール内店舗運営の支援実績もあります。

楽天代行実績例

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