Amazonで売れ残りが増えて在庫保管料や資金の圧迫に悩んでいませんか。不良在庫の処分には、返品・廃棄・再販・買取などいくつかの方法があり、それぞれ費用や手間が違います。
この記事では、実践しやすい処分方法をわかりやすく整理し、目安となる費用もあわせて解説します。
在庫を減らして資金を回すための判断材料を、一緒に見ていきましょう。
「何を動かすか」を決める

「どれを先に動かすか」を決めるために、数字で現状をつかみ、負担が大きいものから着手します。難しく考えず、見える化と仕分けがコツです。
危険な在庫を見つけるチェックリスト
以下の3つのポイントで在庫をチェックし、リストアップしましょう。
- 古さ(在庫年齢):
セラーセントラルの「在庫」タブから在庫年齢を確認。365日以上のものは最優先で対処が必要です。古いものほど保管料が高くなります。
- 回転率(売れ行き):
過去90日で「在庫数 ÷ 販売数」を計算します。在庫がたくさんあるのに、ほとんど売れていない商品は要注意です。 - 大きさ(体積):
かさばる商品ほど保管料が高いです。「売れていない大型商品」は、置いておくだけで赤字を生む最大の敵です。
「値下げ」か「処分」かの判断基準
リストアップした在庫を、以下の基準で振り分けます。
- 値下げして売る:
商品ページへのアクセスはあるが、価格が高いせいで売れていない商品。画像や説明文を少し直せば売れそうな商品。 - 処分する:
返品率が高く、再販してもクレームになりそうな商品。季節外れの商品。モデルチェンジで型落ちした商品。
特に「返品が多い商品」や「単価が安くて重い商品」は、無理に売ろうとせず早めに処分した方が、トータルの損失は少なくなります。
なぜ在庫がたまるのか?

原因①:予測が甘い
「たぶん売れるだろう」という希望的観測で発注していませんか?
特に季節商品は、売れる時期が過ぎると一気に不良在庫化します。初回は少なめに発注し、反応を見てから追加する「小刻みな発注」を心がけましょう。
原因②:商品の魅力が落ちた(陳腐化)
家電や流行り物は、新しいモデルが出ると旧モデルの価値が急落します。
メーカーの新製品情報をチェックし、モデルチェンジの時期が近づいたら、早めに値下げして売り切る準備が必要です。
原因③:品質トラブル
「届いた商品が壊れていた」「イメージと違う」といった理由で返品された商品は、そのままでは再販できません。
検品を強化したり、梱包を改善したりして、返品そのものを減らす努力も必要です。
処分方法の選び方と手順

方法①:Amazonから手元に戻す(返送)
他のサイト(メルカリやヤフオクなど)で売れそうな場合や、自分で検品・修理ができる場合は、商品を一度手元に戻します。
- 手順:セラーセントラルの在庫管理画面から「返送/所有権の放棄依頼」を選択し、届け先を入力するだけです。
- 費用:商品サイズによって異なりますが、1点あたり数十円〜数百円程度の手数料がかかります。
方法②:Amazonで廃棄してもらう
再販が難しく、手元に戻してもゴミになるだけの商品は、Amazonで廃棄してもらいます。
- 手順:返送と同じ画面で「廃棄」を選択します。
- メリット:手間がかからず、即座に保管料の負担から解放されます。
方法③:在庫処分セールを行う
Amazonには「在庫処分セール」という仕組みがあります。対象商品に選ばれると、専用のセールページに掲載され、露出が増えます。
保管料を払い続けるより、多少安くしてでも現金化した方が良い場合が多いです。思い切った価格設定で売り切りましょう。
方法④:買取業者に売る
大量の在庫を一気に処分したい場合は、在庫買取業者への依頼も検討します。
買取価格は安くなりますが(原価の10〜30%程度)、一括で現金化でき、倉庫もスッキリ片付きます。
まとめ
在庫処分は気が進まない作業ですが、「持ち続けるコスト」と「処分するコスト」を天秤にかけることが大切です。
- まず在庫の棚卸しをして、「危険な在庫」を見つける。
- 「値下げ再販」「返送」「廃棄」のどれが一番傷が浅いかを計算する。
- ルールを決めて、淡々と実行する。
「いつか売れるかも」と期待して保管料を払い続けるのが、一番の損失です。
まずは在庫の中で「一番古くて場所を取っている商品」の処分から始めてみましょう。倉庫と資金に余裕ができれば、次の新しい商品に投資できます!
<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。Amazonの仕様・ガイドライン・ルール、手数料等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトやAmazonセラーセントラル等をご確認ください。
