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Amazon FBAとは?わかりやすく解説!初心者でも失敗しない納品手順と梱包のコツ

「FBAを使ってみたいけれど、手続きが複雑そうで不安」「梱包やラベル貼りでミスをして、受領されなかったらどうしよう」
Amazon販売を始めたばかりの方にとって、最初の課題となるのが「FBA(フルフィルメント by Amazon)」への納品作業です。自宅から発送する場合とは異なり、Amazonの倉庫に商品を預けるためには、決められたルールや手順を守る必要があります。

しかし、一度流れを覚えてしまえば、FBAは配送業務を効率化するための便利なサービスです。梱包、発送、カスタマー対応といった作業をAmazonに任せられるため、出品者は「商品の仕入れ」や「ページ作り」に集中できるようになります。

この記事では、FBA納品の全体像から、事前の利益計算、実際の画面操作、そしてトラブルを防ぐ梱包方法まで、初心者が知っておくべきポイントを解説します。まずはこの記事を参考に、少量の納品から始めてみましょう。

FBAと自己発送の違い:どちらを選ぶべきか

作業を始める前に、FBAを使うメリットとデメリットを整理しておきましょう。ご自身の状況に合わせて使い分けることが大切です。

FBAのメリットとデメリット

FBA(フルフィルメント by Amazon)とは、商品の保管から注文処理、配送、返品対応までをAmazonが代行するサービスです。

主なメリットは、「配送スピード」と「信頼性」です。FBAを利用すると商品に「Primeマーク」が表示され、お急ぎ便が利用できるようになるため、購入者に選ばれやすくなります。また、土日や夜間でもAmazonが自動で発送してくれるため、副業や少人数での運営に適しています。

一方、「自己発送」は、自宅や自社倉庫から自分で発送する方法です。梱包や発送の手間はかかりますが、Amazonに支払う手数料(配送代行手数料や在庫保管手数料)を節約できます。

選び方の目安としては、「よく売れる標準的なサイズの商品」はFBA「回転が遅い商品、大型商品、利益率が低い商品」は自己発送といった使い分けが一般的です。まずはFBAを利用して販売機会を広げ、利益が出にくい商品のみ自己発送を検討すると良いでしょう。

納品前の準備:コストとルールの確認

商品をダンボールに詰める前に、事前の確認が必要です。FBA納品で失敗しないためには、事前の「計算」と「確認」が重要です。納品プランを作る前の準備が、スムーズな運営につながります。

利益が出るか計算する

FBAにはいくつかの手数料がかかります。販売後に「思ったより利益が残らなかった」とならないよう、仕入れ前に「FBA料金シミュレーター」を使って計算しておきましょう。

計算のポイントは以下の通りです。

「販売価格 -(仕入れ原価 + Amazon販売手数料 + FBA配送代行手数料 + 倉庫までの送料)」

この残りが利益となります。

特に忘れがちなのが、「倉庫までの送料」です。自宅からAmazon倉庫へ送る送料は出品者の負担となります。ダンボール1箱に商品を何個入れられるかを考え、1個あたりの送料を見積もってください。単価の安い商品の場合、この送料が利益を圧迫することがあります。

出品できる商品か確認する

Amazonには、FBAで扱えない商品や、事前の申請が必要な商品があります。納品準備を始めてから気づくことがないよう、以下の項目を確認してください。

  • 危険物
    スプレー缶、香水、一部の洗剤、リチウムイオン電池を含む商品などは「危険物」として扱われ、通常とは異なる納品ルールが適用されます。
  • 期限付き商品
    食品やサプリメントなど消費期限がある商品は、「賞味期限まで◯日以上残っていること」などのルールがあります。
  • 要期限管理商品
    チョコレートなど温度管理が必要な商品は、夏季期間中はFBAで受け入れられない場合があります。
  • 出品許可
    特定のブランドやカテゴリ(食品、局所用製品など)は、Amazonに出品許可申請を行い、承認される必要があります。

必要な資材とラベルの準備

FBA納品には、Amazonの倉庫で正しく受領してもらうための道具が必要です。指定されたものを用意することで、作業がスムーズに進みます。

用意しておくべき4つのアイテム

最低限、以下の4つを用意しましょう。

  1. プリンターとラベルシール
    商品に貼るバーコード(商品ラベル)と、ダンボールに貼る配送ラベルを印刷するために必要です。インクジェットでも可能ですが、文字がにじまないレーザープリンターが推奨されます。ラベルシールは、Amazonの仕様(24面や40面など)に合ったものを選びます。
  2. 無地のダンボール
    スーパーなどの「みかん箱」や「お菓子箱」は、強度が不足していたり、他社のバーコードが印刷されていたりするため推奨されません。ホームセンターなどで購入できる、無地で丈夫なダンボールを使用しましょう。
  3. 透明なOPP袋
    セット商品(例:シャンプーとリンスのセット)をまとめる際や、アパレル商品の汚れ防止に使用します。
  4. バーコードリーダー(あると便利)
    納品数が多い場合、手入力でのミスを防ぐために導入を検討しても良いでしょう。USB接続の安価なもので十分です。

FBA納品の6ステップ

準備が整ったら、実際の納品作業に移ります。セラーセントラル(管理画面)の操作と、手元の作業を交互に行います。全体の流れを把握しておくと、迷わずに進められます。

ステップ1:納品プランの作成

セラーセントラルの「在庫管理」画面から、納品したい商品を選び、「在庫を納品/補充する」を選択します。ここで、どの商品を何個送るかをシステムに登録します。
この時、梱包タイプ(個別の商品か、メーカー梱包か)を選択しますが、通常は「個別の商品」を選びます。

ステップ2:商品ラベル(FNSKU)の印刷と貼付

納品プランを作ると、商品ごとのラベル(バーコード)を印刷できます。これを印刷し、商品のパッケージにある元のバーコード(JANコードなど)を完全に隠すように貼り付けます。

ここが重要なポイントです。 1つの商品に複数のバーコードが見えていると、倉庫スタッフがどれを読み取ればいいか分からず、受領エラーになります。必ず「FBA用のラベルだけ」が見える状態にしてください。

ステップ3:商品の梱包(箱詰め)

ラベルを貼った商品をダンボールに詰めます。輸送中に中で商品が動いて破損しないよう、隙間には必ず緩衝材(更紙やエアクッション)を詰めましょう。
カッターナイフを使う倉庫スタッフが商品を傷つけないよう、ダンボールの上部ギリギリまで商品を詰めすぎないのもコツです。
また、カッターやハサミなどの刃物類が誤って混入しないよう、作業環境を整えることも大切です。

ステップ4:配送ラベルの印刷と貼付

箱詰めが終わったら、箱の「重量」と「サイズ(3辺の合計)」を測り、セラーセントラルに入力します。すると、ダンボールの外側に貼る「配送ラベル」が発行されます。
これを印刷し、ダンボールの天面(開け口ではない平らな面)に、バーコードが折れ曲がらないようにしっかりと貼り付けます。

ステップ5:発送と追跡番号の入力

配送業者に集荷を依頼し、荷物を渡します。Amazonと提携している「パートナーキャリア」を利用すると、送料が割引になったり、セラーセントラル上で支払いが完結したりと便利です。
発送が完了したら、配送伝票の「お問い合わせ番号(追跡番号)」をセラーセントラルに入力し、「出荷済みとしてチェック」をクリックします。この「出荷通知」を忘れると、Amazon側で受領が開始されないため注意してください。

ステップ6:受領確認

発送から数日後、商品が倉庫に到着すると「受領中」→「受領完了」とステータスが変わります。納品した数と受領された数が合っているか必ず確認しましょう。
もし数が合わない場合は、配送中の紛失や倉庫でのカウントミスの可能性があります。「受領差異の照会」から調査依頼を出しましょう。

トラブルを防ぐための梱包ポイント

FBAでは、梱包不備による受領拒否(着払いで返送されること)を防ぐことが大切です。以下のポイントを確認しましょう。

セット商品は「バラバラ」にしない

「2個セット」として販売したい商品を、バラバラのままダンボールに入れてはいけません。倉庫スタッフはそれがセット商品だと分からず、1個ずつ受領してしまいます。
必ず透明な袋にまとめて入れ、開け口をテープで留め、外側に「開封厳禁/セット商品」というシールを貼ります。このシールは目立つ色(赤や黄色)のものを使いましょう。

バーコードの品質を守る

印刷したラベルがかすれていたり、貼る時にシワになったりしていると、スキャナーで読み取れません。ラベルの上から透明テープを貼る場合も、光が反射して読み取れないことがあるため注意が必要です。
プリンターのインク残量には常に気を配り、きれいに印刷されたラベルを、平らな面に貼ることを心がけましょう。

ダンボールの強度とサイズ

複数の商品を詰める場合、ダンボールは想像以上に重くなります。底が抜けないように、テープは「H貼り」や「十字貼り」で補強しましょう。
また、FBAには「受領可能なダンボールのサイズと重量」に上限があります(例:大型商品以外は50cm×60cm×50cm以内、30kg以下など ※要最新確認)。これを超えると受領拒否されるため、大きすぎる箱や重すぎる箱は分割してください。

まとめ

FBA納品は、最初は手順が多く感じるかもしれません。しかし、一度やってみれば流れがつかめます。

一度手順を覚えてしまえば、あとは単純作業の繰り返しです。慣れてくれば、ラベル貼りを外注化したり、代行業者を使ったりして、さらに手間を減らすことも可能です。

まずは、 少量のテスト納品で流れを掴んでから、徐々に量を増やしていくのが、確実でリスクの少ない方法です。FBAという便利なサービスを活用し、Amazonでの売上アップを目指しましょう。

<ご注意>本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。Amazonの仕様・ガイドライン・手数料は予告なく変更される場合があります。最新情報は必ずAmazonセラーセントラルの公式ヘルプでご確認ください。

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