Amazonに出品しているのに「検索順位が上がらない」「アクセスはあるのに買われない」と悩んでいませんか?
売上アップの鉄則は、検索順位(SEO)・CTR(クリック率)・CVR(購入率)を同時に底上げすることです。どこか一つ欠けても商品は売れません。
本ガイドでは、タイトル・画像・キーワード・広告といった基本要素を、どの順番で、どう直せばいいのか? 初心者でも迷わず実行できる「最短ルート」を整理しました。「見つけられて、選ばれるページ」へのリニューアルを始めましょう。
STEP1:事前準備と「勝てる商品」の選定

やみくもに全商品を修正するのは非効率です。まずは数字を見て、改善効果が高い商品(SKU)を見極めます。
今の状態を数字で把握する
セラーセントラルの「ビジネスレポート」を確認し、ボトルのネック(弱点)を特定します。「表示は多いのにクリックされない(CTR不足)」のか、「クリックされるのに売れない(CVR不足)」のかで対策は異なります。
| 指標 | ここをチェック | 対策の方向性 |
|---|---|---|
| 表示 / 順位 | 露出が足りているか | キーワード見直し、広告強化 |
| CTR
(クリック率) | 検索結果で選ばれているか | メイン画像、タイトル、価格 |
| CVR
(購入率) | ページを見て納得したか | サブ画像、商品説明、レビュー |
| 価格 / 粗利 | 広告を出せる利益はあるか | セット販売、コスト見直し |
改善する商品を絞り込む
「少ない労力で大きな成果が出る商品」から着手しましょう。
具体的には、「すでに一定のアクセスがありデータの信頼性が高いもの」「在庫が十分にあり売上増で欠品しないもの」「利益率に広告やクーポンを出せる余裕があるもの」を選びます。これらを満たすSKUにリソースを集中させるのが成功の鍵です。
STEP2:商品ページ(カタログ)の改善

広告をかける前に、まずは「受け皿」である商品ページを磨きます。ここが弱いまま集客しても、ザルに水を注ぐようなものです。
キーワード選定:顧客の言葉を使う
独りよがりな言葉は禁物です。競合商品のタイトルやレビュー、検索窓のサジェスト(候補)から、「お客様が実際に使っている言葉」を集めます。
似た意味の言葉は「検索ボリュームが多い方」をメインに据え、主要キーワード+差別化ワード(機能・用途)をバランスよく配置します。
タイトル:スマホでの見え方を最優先
Amazonのアクセスはスマホが過半数です。スマホ一覧画面で表示される「最初の30〜40文字」に命をかけましょう。
推奨構成は、ブランド名 + 一般名称(ビッグワード) + 決定的な特徴・メリット + 対象・用途です。記号(【】★など)の多用は避け、キーワードを自然な日本語でつなぎます。
画像と説明文:不安を消して背中を押す
メイン画像は「白背景・高画質・枠いっぱい」が絶対ルールです。
サブ画像(2枚目以降)とバレット(箇条書き)では、顧客の「知りたい」を先回りします。「いつどこで使うか(使用シーン)」、「スマホや手と比較したサイズ感」、「開封時のガッカリを防ぐ同梱物一覧」を視覚的に伝えましょう。バレットでは機能だけでなく、「それによってどう便利になるか(ベネフィット)」を語ることが重要です。
SEO対策:A+と検索キーワード
A+コンテンツ(商品紹介コンテンツ)を作成し、画像とテキストでブランドの信頼感を高めます。比較表を使ってシリーズ内の違いを見せると、迷いが減りCVRが上がります。
また、編集画面の「検索キーワード(バックエンドキーワード)」には、タイトルに入りきらなかった同義語・ひらがな/カタカナ・型番などを半角スペース区切りで入力しましょう。
STEP3:広告とプロモーションで加速させる

ページが整ったら、広告で露出を増やし、正解のデータを集めます。
広告運用の基本戦略:自動から手動へ
最初はオートターゲティング(自動)で幅広く配信し、AmazonのAIにキーワードを探させます。
数週間運用して「売れたキーワード」が見つかったら、それをマニュアルターゲティング(手動)キャンペーンへ移行し、入札単価を強めて確実に売上を取りに行きます。「広く探して、狭く勝つ」のがセオリーです。
クーポンで「クリック」を誘発する
検索結果に表示される緑色のクーポンバッジは強力です。たとえ少額(5%OFFや100円引き)でも、あるとないとではCTR(クリック率)が大きく変わります。
新商品やランキングを上げたいタイミングでは、広告とクーポンを併用して初速をつけるのが効果的です。
STEP4:検証とサイクル化(PDCA)

やりっぱなしは厳禁です。施策の結果を振り返り、次の一手を決めます。
在庫管理と発注のタイミング
売上が伸びると在庫切れのリスクが高まります。欠品すると検索順位が一気に落ちるため、発注トリガー(発注点)を見直しましょう。
「安全在庫数 + 入庫までにかかる日数分の販売数」を基準にし、プロモーション期間中は普段の1.5〜2倍の在庫を持つなど、余裕を持った運用が必要です。
週次・月次で見るべきポイント
一度に変える要素は1つか2つに絞りましょう(タイトルと画像を同時に変えると、どちらが効果的だったか分かりません)。
例えば、CTRが低い場合はメイン画像の差し替えやクーポンの発行を検討します。CVRが低い場合は、サブ画像への使用シーン追加や説明文の見直しが必要です。また、ACOS(広告費率)が高い場合は、無駄なキーワードを除外(マイナス)設定します。このサイクルを繰り返し、「勝ちパターン」を積み上げていくことが、Amazon攻略の近道です。
まとめ
正しい手順でページを整え、データに基づいて修正を繰り返すことが最短ルートです。
- 現状分析:数字を見て「改善すべき商品」を選ぶ。
- ページ改善:スマホ最優先でタイトルと画像を磨く。
- 集客強化:広告とクーポンで露出とクリックを増やす。
- 検証:結果を見て、また①に戻る。
最後に、リリース前のチェックリストを確認しましょう。「画像の規約遵守」「タイトルの禁止ワード」「在庫の確保」「広告予算の設定」。これらがOKなら、自信を持って公開してください。
まずは今日、一番売れている商品のページをスマホで確認することから始めましょう。
<ご注意>本記事は執筆時点の情報に基づいています。Amazonの仕様・ガイドラインは変更される場合があります。最新の内容は必ず公式サイト等でご確認ください。
