楽天で出店してスマホからの見え方に悩んでいませんか？「アクセスはあるのに購入につながらない」「スマホだと情報が多すぎてすぐ離脱される」と感じている方も多いはずです。本記事では、初心者でも無理なく取り組める基本の手順から、スマホ表示で効果を出す具体的な改善ポイントまで、やさしく順を追って解説します。ページを見直すコツをつかんで、次のセールに向けて売れるスマホ商品ページを一緒に作っていきましょう。
準備 現状把握と目標設定
現状把握を正しく行うと、施策の優先順位が明確になりムダな作業が減ります。まず「何が足りず、どれを高めたいのか」を具体化し、スマホ経由の数字に絞って確認しましょう。数字はRMSの表示名や場所が変わることがあるため、作業前に最新画面を必ずチェックしてください。
測るべきスマホKPIを決める
はじめに決めるのはKPI（注力指標）です。露出数・クリック率・閲覧数・かご入れ率・購入率など、スマホ動線で最重要の1～2個に絞ると行動がブレません。主力SKUを対象に、成果が出た型を横展開するのが効率的です。
落ちている数値を特定すると、直すべき箇所が明確になります。
| 低下している指標 | 主な改善ポイント |
|---|---|
| サムネイルのクリック率 | 商品名やサムネイル画像の見直し |
| 商品ページ滞在時間 | ファーストビューや読み込み速度の改善 |
| かご入れ率・購入率 | 選びやすさ、CTA配置、不安点の解消 |
「数字→仮説→一点変更→検証」の順で進めると、少ない工数で効果が出やすいです。迷ったときは、クリック率やかご入れ率といった手前の数字から整えましょう。
モバイルのページ速度を計測する
スマホでは読み込み速度が体験を左右します。「すぐ開く」「引っかからない」「タップしやすい」を満たせるか、4G相当や実機での確認を行いましょう。速度計測ツールは楽天のページで利用可能か事前に確認し、変更前後で同条件の比較を取ると判断しやすくなります。
- 画像が途中で止まらないか
- スクロール時にカクつきがないか
- ボタンやリンクのタップがしやすいか
重くなる主因は、画像容量・コード量・外部読み込みに集約されます。影響が大きい箇所から順に手を入れましょう。
RMSの制約確認と変更前のバックアップ
楽天には画像比率・容量、テキスト表現、スクリプトに関する規程があります。編集前に最新版ガイドラインの確認と、必ずバックアップ取得を行いましょう。
バックアップの基本手順：
- 商品説明のHTMLを全てコピーして保存
- 使用画像を一式ダウンロードして保管
- 版管理（例：ver1、ver2）を明記
- 変更内容を簡潔にメモ（日時・変更点・目的）
万一の表示崩れでも、すぐ戻せる体制があれば被害を最小化できます。
ファーストビュー改善と情報配置
最初の数画面で「価値が一瞬で伝わるか」が勝負です。ここでは訴求の集中・CTAの押しやすさ・不要要素の削減に絞って整えます。
伝えるべき訴求を一つに絞る
スマホ画面は小さいため、ファーストビューでの訴求は一つに絞るのが基本です。最短翌日お届け・今だけクーポン・累計◯◯突破・公式保証など最も刺さる一言を選び、上部テキスト・1～2枚目画像・見出しの言い回しをそろえて繰り返し示します。
伝えたい情報が多い場合でも、優先度を決め、残りは下層で補足します。テンプレートやRMSの制約内で実装可能な最善策を選びましょう。
CTAを目立たせてタップしやすくする
欲しいと思った瞬間に進める導線が成否を分けます。ボタンは指で押しやすいサイズ（例：44px程度の目安）と十分な余白を確保し、背景とのコントラストを高めます。文言は短く明確に「カートに入れる」「クーポンを受け取る」など動詞で統一。似たボタンを並べすぎないことも重要です。
不要なヘッダーや大きなバナーを減らす
上部がバナーだらけだと読み込みが重く、本当に見せたい情報に届きません。ロゴや装飾の重複を見直し、面積の大きい画像を削減しましょう。最初の1～2画面では訴求の一言・商品の全体感・価格やクーポンの要点に限定し、他は下に畳む構成が有効です。
画像とメディア、技術的な軽量化
軽くて見やすいページはそれだけで成果につながります。ここでは、画像の圧縮・形式の使い分け・コード削減の基本を押さえます。
メイン画像の圧縮ルールと画質管理
写真はJPEG、ロゴや図表はPNGが目安です。実務上は500KB以下・長辺1000～1500px程度が扱いやすいですが、最終的にはRMSの最新要件に合わせてください。文字を載せた画像は必ず実機で可読性を確認し、背景トーンや余白をそろえて統一感を出しましょう。
| 画像タイプ | 推奨形式 | 最適用途 |
|---|---|---|
| 写真・商品画像 | JPEG | 色調や階調が多い写真 |
| ロゴ・図表・文字 | PNG | 線がシャープなグラフィック |
| アイコン・装飾 | SVG/PNG | 単色や少色のグラフィック |
同じ容量でも、明るさ・余白・構図を整えるだけで印象は大きく改善します。まずはメイン画像から順に最適化しましょう。
WebP導入と互換性対策、レスポンシブ画像の配信
WebPは軽量化に有効ですが、楽天での対応状況を確認し、非対応向けにJPEG/PNGも用意してください。端末幅に応じた出し分け（レスポンシブ画像）は理想ですが、RMSの実装制約があるため、可能な範囲で対応します。スマホブラウザと楽天アプリの両方で表示確認を行いましょう。
HTML/CSSの削減とスクリプトの読み込み制御
軽量化の近道は減らすことです。重複する装飾をまとめ、入れ子を浅くし、不要なコードや空白を削除。画像の遅延読み込みはRMSの可否を確認し、可能なら活用します。スクリプトは表示を妨げない順序で読み込み、楽天の制約の範囲内で運用しましょう。
効果測定と改善サイクル
やりっぱなしにせず、数字で確認→良い型を横展開が近道です。小さく試し、良かった案だけ広げることでリスクを抑えられます。
実施後の指標比較と変化の記録
変更したら、決めた指標で前後比較を行います。クリック率・閲覧数・かご入れ率・購入率などスマホ中心に確認し、「どこを、どう変え、どう伸びたか」を短く記録しておきましょう。
- 主要指標を1～2つに絞る
- 現状値を記録する
- 一箇所だけ変更する
- 十分な期間・母数で測定する
- 効果を記録し、次の変更を決める
季節やイベントで数字は揺れるため、同条件での比較を意識すると判断が安定します。
簡易A/Bテストの進め方と評価ポイント
迷ったら2パターンを比較しましょう。RMSにA/B機能がある場合は活用し、なければ期間を分けて比較します。変更点は1点に限定（例：1枚目サムネの構図、商品名の先頭語、ファーストビューの一言）。評価は手前の数字（クリック率・かご入れ率）から確認し、購入率は補助的に見ます。
表示崩れや互換性問題の対応とロールバック
機種やOS、楽天アプリとブラウザで表示が異なることがあります。変更後はiPhone/Androidの代表的サイズでチェックし、問題があれば即ロールバック。小さく安全に積み重ねる方が早く安定します。複数端末が用意できない場合は、楽天の表示確認ツールやブラウザ開発者ツールを活用してください。
- 文字の欠け・はみ出しがないか
- 画像の歪み・表示ズレがないか
- ボタンが押しやすいか
まとめ
スマホ対策は「何を伝えるかを絞る」「速い」「見やすい」が基本です。まずは主要指標と表示速度を測り、RMSの制約を確認してバックアップを取得。ファーストビューは訴求を一つに、CTAは目立つ・押しやすいを徹底し、不要要素を削減。画像は圧縮やWebPで軽量化し、コードやスクリプトも見直しましょう。
効果を見ながら横展開していけば十分に成果は出せます。
＜ご注意＞本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。楽天市場およびRMSの仕様・ガイドライン・ルールは予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず楽天公式サイトおよびRMSマニュアルでご確認ください。