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アクセスはあるのに売れない?楽天商品ページの購入率(CVR)を上げる改善手順と分析のコツ

楽天の商品ページを運営していて、「アクセスはくるのに売上につながらない」「ちょっとした改善で反応が変わるなら方法を知りたい」と感じていませんか。

実は大きな投資をしなくても、写真の見せ方や説明文の順序、スマホ表示のちょっとした工夫で購入率はぐっと変わります。本記事は、実際の事例をもとに、低予算でもすぐ試せる改善ポイントを紹介するガイドです。

初心者の方でも取り組みやすい手順で、次のセールやキャンペーンまでに使えるヒントをお届けします。

現状把握と確認すべきKPI

まずは数字で現状を把握することが最優先です。

よくある課題とまずチェックするポイント

どこで離脱しているかの特定がCVR改善の第一歩です。大きく分けると「表示はあるのに来てもらえない(一覧での見え方の課題)」と「見られているのに買われない(商品ページ内の伝え方の課題)」の2つ。まずはこの切り口で状況を整理します。

確認の順番はシンプルです。
1) 表示回数は十分か 2) CTRは標準以上か 3) CVRとカート投入率は妥当か
クリック率が低いなら商品名の言い回しや1枚目画像を最優先で見直し、クリックはあるのに購入されないなら冒頭の訴求、画像の順序、レビューやサイズ情報の不足を疑いましょう。

同じデータでも、スマホとPCを分けて見るだけで判断が大きく変わります。

必須で見るKPIとデバイス別の切り口

KPI確認ポイント改善の方向性
表示回数露出量・流入の偏りカテゴリ平均との比較・露出施策の調整
クリック率(CTR)一覧での訴求力商品名・1枚目画像の刷新
購入率(CVR)ページ内の説得力冒頭の訴求・画像構成・不安解消情報の強化

スマホでのCTRが低い場合は、1枚目画像の文字を最小限にし商品を大きく見せ、商品名は要点を先頭に入れます。スマホでのCVRが低い場合は、最初の3枚で「何の商品か」「どう選べばよいか」「安心材料」を明確に示すのが有効です。PCで滞在時間が長いのに買われないときは、詳細情報へのアクセス性と比較のしやすさを見直しましょう。

RPPなどの広告を運用しているなら、広告内のCTR・CVRも合わせて比較し、問題が「一覧の見え方」か「ページ内容」かを切り分けることが重要です。広告はクリエイティブ改善の効果を数値で確かめる場としても活用できます。

離脱箇所とカート遷移の見つけ方

管理画面のレポートで、ページ到達直後の離脱、画像閲覧後に離脱が固まる位置、カート投入率の3点を重点的に確認します。離脱が集中する直前の画像やテキストに、サイズや対応機種、送料や返品などの「小さな不安」が残っていないかを点検し、先に答えを提示していきます。デバイス別・流入別での分解が、改善の優先順位を明確にします。

パーツ別原因分析と見落としがちなポイント

パーツごとに原因を分解し、手を付ける順番を決めると遠回りを避けられます。

ファーストビューと訴求の順の問題

最初の一目で伝わる情報が成約率を左右します。効果的なファーストビューづくりの要点は次の3つです。

  1. 商品全体がはっきり見える写真(文字は少なく太く)
  2. 最大の利点を短い言葉で明確に(例:軽量設計/洗濯機OK/公式品)
  3. 迷いを減らす情報(サイズ選びの目安、対応機種、注意点)

ありがちなつまずきは、装飾が多く商品が小さくなる、メッセージが散らばって焦点がぼやける、スマホで文字が潰れるといった点です。スマホでは余白と文字サイズの設計が成果に直結します。

画像と動画の伝わり方、レビューの活用状態

画像は「疑問が生まれる順」に並べると理解が早まります。

画像位置伝えるべき内容
1~3枚目全体像・使用シーン・サイズ感
4~6枚目強みと根拠(素材、構造、比較)
7枚目以降よくある質問(お手入れ、対応サイズ、保証)

短い動画は不安を素早く解消します。商品を手に取る様子や使用手順を10~20秒で示すだけでも十分です。レビューは数より見せ方が重要。サイズ選びや色選びの参考になる具体的なコメントを画像の近くに引用し、低評価の指摘には補足説明を添えると、信頼感が高まります。

価格表示、送料、返品情報などの購入障壁

最後の決断を邪魔するのは「見えない不安」です。その代表が価格表示(現在価格・通常価格・割引条件の明確化)、送料(無料の条件や地域差)、配送予定(最短納期・日時指定の可否)、返品・交換(できる条件・できない理由)、在庫状況の5点です。ページ下部だけでなく冒頭でも軽く触れておくと、検討中の迷いを早めに解消できます。

改善策と期待効果の目安

限られたリソースで効果を最大化するために、着手順を決めて進めましょう。

具体的な実行手順

一覧での見え方改善(商品名・1枚目画像)から始めます。商品名は要点を先頭に置き、不要な装飾を削ります。1枚目画像は商品を大きく、文字は最小限で太く。期待効果:CTRが1.2~1.5倍程度まで伸びるケースが多いです。

冒頭の伝え方の最適化では、「誰に・何が・どう良いか」を1~2行で示し、すぐ下にサイズ選びや使い方の不安を解消するリンクや画像を配置。これにより離脱が下がり滞在時間が伸びます。

スマホ表示の最適化として、文字サイズと余白、縦長スクロールの順序を調整し、「疑問が生まれる順」に並べ替えることを徹底します。初回購入者や若年層を中心にCVRの改善が見込めます。

短期間で効果を伸ばすコツ

レビューの見せ方は、星だけでなく具体的で役立つコメントを要所に引用し、画像の近くに配置すると迷いの早期解消につながります。比較と根拠の明示では、似た商品との違いを1枚で見せ、数値は大きく、専門用語は日常語に置き換えます。よくある質問のまとめは、問い合わせの多い順に短く回答し、ページ途中に挟み込むと効果的です。

外注を検討すべき判断基準

  • 大規模な撮影や全面リニューアルは、小さな改善の効果が頭打ちになってから
  • 自力改善でCTR・CVRが横ばい、写真品質で差が出ていると感じたら外注を検討
  • 依頼時は指標(CTR/CVR/カート投入率)と改善範囲を事前共有し、効果検証の条件を明確に

低予算で回せるチェックリストとA/Bテスト設計

A/Bテストは目的を一つに絞り、一度に一つだけ変えるのが基本です。

実装前の準備と優先改善の順番

  1. 目的を一つに絞る(CTR向上かCVR向上か)
  2. 判断指標を決める(CTR/CVR/カート投入率/売上)
  3. デバイス別に分けて分析する(スマホとPC)
  4. 変更は一度に一つだけ行う
  5. 比較条件を揃える(同時期・同条件で比較)

複数要素を同時に変えないことで、効果の出た理由がはっきりします。

シンプルに回せるA/Bテスト案と計測指標

低コストで始められるテスト例は次の通りです。

1) 1枚目画像:背景の明るさや商品サイズ、文字の有無を変えてCTRを測定。
2) 商品名:先頭語を「用途/対象者/特徴」で入れ替えてCTRを比較。
3) 冒頭の訴求:ベネフィットを短く伝える型と詳細説明型でCVRを比較。
4) 画像の並び順:サイズ情報を前に出す配置と後ろに置く配置でCVR・離脱率を比較。
5) レビュー表示:具体的コメント引用と星だけの表示でカート投入率とCVRを比較。

広告運用中は広告面のCTR・CVRも合わせて判断し、課題の場所を切り分けましょう。

実施後の判定基準と改善サイクルの回し方

差が明確なら良い方を採用して次のテストへ。差が小さいときはデバイス別・流入別に掘り下げます。画像と文章のどちらが効いたかを分けて再テストし、効果のあった要素だけを残します。季節や在庫、レビュー数が変われば反応も変わるため、定期的な見直しを前提に運用します。CVRは定義を固定し、判断がぶれないようにしましょう。

まとめ

まずはKPIで現状を把握し、ファーストビュー・画像順・価格や送料の伝え方などの小さな摩擦を順に解消することが近道です。

最初にスマホとPCのCVR差を確認し、流入別に離脱位置を特定。ファーストビューと価格・送料表記を優先して見直し、小さくA/Bで確かめる。外注は効果が見込める領域に絞ることで費用対効果が高まります。

今日できる改善を一つ決め、数値で確かめながら前進させましょう。

<注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。楽天の仕様・機能は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトや管理画面をご確認ください。

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