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楽天クーポンの効果測定ガイド|KPI設定からスプレッドシート集計まで

RaCoupon(楽天クーポン)を配ってみたけれど「本当に効果が出ているのか分からない」「どこを改善すればいいか迷っている」という悩みはありませんか。RMSで得られるデータをスプレッドシートで整理すれば、クーポンが売上や購入率にどう影響しているかをシンプルに見える化できます。

この記事では、、RMSのどの指標を見ればよいか、スプレッドシートでの基本的なまとめ方、判断に役立つポイントをやさしく解説します。RaCoupon施策の効果を正しく把握して、次の改善につなげましょう。

測るべきKPIと必要データの準備

まずは「何を測るか」を決めることが、分析の出発点です。指標があいまいだと、判断がぶれて改善の見通しも立ちません。RMSで見られる数値を、店舗の課題に合わせて最小限に絞り、集計の型を先に整えると後工程がラクになります。

主要KPIと意味の紐解き

基盤となるのは売上客単価です。売上は期間の合計、客単価は注文1件あたりの平均金額で、「まとめ買いが増えたか」を手早く捉える物差しになります。次に購入率(CVR)。閲覧数に対する注文の割合で、クーポンが「背中を押したか」を見る軸です。クーポン利用率は配布だけで終わっていないかを示し、返品・キャンセル率は無理な値引きによる後戻りのリスクを示します。

最も重要なのは粗利です。売上から原価や値引き、付与ポイントの原価を引いた残りが店舗の体力です。「値引きで失った分より、追加で得た利益が多いか」を軸に、増分粗利ROIで判断しましょう。新規/リピート比率を見ると、どの層に効いているかも読みやすくなります。

RMSから何を取るか(必要データ)

集計を回すうえで欠かせないのは、注文明細、RaCoupon実績、アクセス状況の3点です。注文明細は「注文ID・日時・新規/リピート区分・商品情報・金額・クーポンの値引き額・ポイント利用/付与・返品/キャンセル」をそろえます(※顧客IDは取得できないため、注文IDや新規/リピート区分で分析します)。RaCoupon実績は「クーポンID/名称・割引タイプ・対象条件・取得数・利用数・値引き合計」。アクセスは「ページ閲覧数・ユニーク訪問・流入のざっくり内訳」を押さえます。原価を持っているなら同じファイルに併記し、粗利での判断に備えましょう。

比較条件を整えるための注意点

クーポン以外の条件が揺れると、結果の解釈に壁ができます。価格、在庫、画像、配送条件をできるだけ合わせ、「施策期間」と「比較対象期間(過去の同期間など)」で比較します。並走する広告やメルマガの状況はメモを残し、税込/税抜の統一や端数処理の合わせも忘れずに。返品・キャンセルは同じ表で反映しないと、増減の紐付けが難しくなります。

データ抽出とスプレッドシート設計

初回はシンプルに進めましょう。期間を決め、RMSから必要データをエクスポートし、1つのファイルに「明細」「RaCoupon」「アクセス」を分けて貼り付けます。列名を人が読める言葉に直すだけでも後の迷いが減ります。実務の落とし穴は「行の単位」のバラつきです。1行=1明細に統一し、注文IDを必ず持たせてください。

明細と集計の型をつくる

明細シートには、注文ID・日時・新規/リピート・商品ID/名・数量・商品金額・送料・クーポン名と値引き額・ポイント・返品/キャンセル・原価(あれば)を配置します。ここからピボットや集計関数で、「施策期間」と「比較期間」を分けて、注文数、売上合計、値引き合計、クーポン利用注文数、返品数を並べます。差分列を右に置き、客単価(売上合計÷注文数)や購入率(注文数÷訪問数)も計算しておくと、伸びしろの見通しが立ちやすくなります。

運用を速くする小技

外れ値に色をつける、差分が一定以上で強調するなど、見てすぐ判断できる表情を作ると現場のスピードが上がります。クーポンの重複やポイント併用の挙動は仕様に影響されるため、RMSのRaCoupon設定とキャンペーン条件を必ず確認し、分析条件に含めましょう。

小規模テストの設計と運用

一度に全部変えないのがコツです。目的を1つに絞り、比較軸を明確にして、再現しやすいルールで回します。たとえば新規を増やすなら新規限定クーポンの有無、客単価を上げたいなら「割引率」と「一定額以上で使える固定額」の比較など、施策を1点に固定して期間ごとの違いを見ます。

割り当てと注意点

クーポン利用者と非利用者を比べるのではなく、「配布した期間」と「配布しなかった期間」の全体実績を比べます(利用者だけ見ると効果が高く見えすぎるため)。表示場所や文言がズレると別の要因が混ざるため、比べる面を1枚にそろえる意識で整えます。在庫切れ配送遅延などの外的要因も記録しておくと、解釈の精度が上がります。

サンプルサイズと運用ルール

注文数が少ないと結果がぶれます。各期間で一定の注文数がたまるまで待ち、「成功の基準」を事前に合意しておきます(例:客単価+5%、購入率+0.3pt、粗利プラスなど)。期間は短く区切って回数を重ねると、学びの速度が上がります。

集計、簡易統計判定とROI算出

集計では、施策期間/比較期間ごとに訪問数、注文数、売上合計、値引き合計、付与ポイント、客単価、購入率、クーポン利用率、簡易粗利を横に並べます。差分を出したら、「たまたまの差」かを軽く確認しましょう。

簡易な有意差の見方

客単価のような平均の比較は、スプレッドシートの関数でt検定を使えば大まかな当たりが取れます。購入率など比率の差は、カイ二乗検定でざっくり確認できます。前提(独立性、分散の仮定、母数)に注意し、過信せずに実務の感覚と並べて判断するのが安全です。数字は「否定ではなく、確かめる道具」として使いましょう。

ROIの計算と判断

計算はシンプルです。増分粗利=(施策期間の総粗利)−(比較期間の総粗利)。ここでの総粗利は、値引きやポイント原価を引いた後の「手残り」です。増分粗利がプラスであれば施策成功、マイナスなら持ち出しが発生しています。返品・キャンセルの増加や重複割引、イベントによる一時的な山は集計に反映し、粗利ベースでブレを抑えて判断しましょう。

現場で効く運用チェックリスト

  • 比較は「施策期間 vs 比較期間」で行う
  • 明細から組み立て、差分と理由を1枚で見せる
  • 粗利とROIで最終判断、定義はファイル内に明記

まとめ

感覚ではなく「同じ条件で比べる」「粗利で見る」だけで、判断の精度は一気に上がります。見るべき数値を絞り、明細から表を作り、数字の確からしさとROIで締める。この流れを回すだけで、ムダな値引きを減らし、効果的な投資に置き換えられます。最初から完璧を狙う必要はありません。小さく試して学び、うまくいった型を少しずつ広げていきましょう。

<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。楽天市場およびRMSの仕様・ガイドライン・ルールは予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトやRMS管理画面の案内をご確認ください。

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