楽天市場へ輸入商品を出店しようとして、「通関や認証、商品表示って具体的に何を準備すればいいの?」と戸惑っていませんか。輸入品は通関手続きの書類や、電気製品・食品・化粧品など分野ごとの認証、そして表示義務をきちんと満たすことが、トラブルや出品停止を防ぐためにとても大切です。この記事では、難しく感じがちな通関・認証・表示のポイントをやさしい言葉で整理し、出店前に押さえておきたい注意点や実務の流れをわかりやすく解説します。はじめての出店でも安心して進められるよう、一つずつ確認していきましょう。
製品安全4法改正と楽天審査対象の確認(最優先)
まず押さえるべき状況は、法改正により海外事業者にも『国内管理人』等の日本側の責任体制が厳格に求められることです。特にPSE・PSCの対象製品は未審査で販売できません。楽天市場では該当カテゴリが事前審査の対象になり、証明やラベル写真の提出が前提です。最初の壁は「対象かどうかの判定」。ここを曖昧にすると審査差し戻しや出品停止につながります。対象判定→証明の手当→ページ反映の順で整えると見通しが立ちます。
準備:輸入前に必ず確認して整えること

準備の骨子は①商品の正しい分類と法令判定 ②通関体制 ③認証・表示 ④楽天ページへの反映です。ここを紐解くと、課題は「情報の抜け」と「根拠の不足」に集約されます。商品ごとにフォルダを作り、商品名・用途・サイズ、材質や電気定格、無線の有無、成分や原材料、原産国、メーカーと輸入者の連絡先、本体・箱ラベルと日本語説明書の画像、PSE/PSC/技適の証明、ロット管理記録をまとめておくと、後工程の落とし穴を避けやすくなります。重要キーワードは「一件一元管理」です。
法令の初期判定をシンプルに進めるコツ
はじめに「電気?無線?食品関連?化粧品?医療機器の可能性?家庭用品表示?」の順でYes/Noを確認します。電気ならPSE、生活用品で事故リスクならPSC、無線なら技適、食品や器具は食品衛生、化粧品は薬機法という具合に、該当ごとに必要な許可・検査・表示を整理します。海外直送を考えるなら国内管理人の選任・届出と対応体制も忘れずに。専門家へ相談するときの土台になるので、判定メモは残しておくと効果的です。
HSコードの決め方と通関書類の押さえどころ
HSコードは関税と規制の入口です。用途・材質・機能を英語で簡潔に整理し、関税率表で候補を絞り、類似品の実績を見つつ、迷えば税関の事前照会で確認すると見通しが立ちます。通関ではインボイス・パッキング・貨物の三点一致が最重要。価格条件(CIFやFOBなどのインコタームズ)で課税価格が動くため、通関士と根拠を共有しましょう。基本書類はインボイス、パッキング、運送状、輸入申告書に、必要に応じ原産地証明や成分証明、カタログや写真、試験成績を加えます。
通関士・フォワーダーの選び方と約束事
実績、連絡の速さ、費用の透明性が核心です。検査や認証手配の可否、書類保管の安全性も評価します。契約では役割分担、追加費用の条件、期限と連絡方法、温度管理・危険物・保険など輸送条件、再委託と秘密保持、証憑の保管期間と閲覧方法を明確化。判断根拠の記録まで合意できると、後工程の伸びしろが広がります。
実行:輸入申告と認証取得の具体手順

通関・認証は事前確認と根拠の記録が命です。到着前にHSコードと必要書類を通関士とすり合わせ、三点一致を見ながら申告、関税・消費税の納付、必要な検査への対応、許可後に引取りという流れを守ります。権利侵害の疑いがある商品は避け、協定税率の適用は条件を満たすこと、セット品の分類は事前に決めること、食品や動植物は別途届出がある点を踏まえ、疑問は到着前に解消するのが効果的です。
PSE・PSCの該当判定と実務ポイント
PSEは対象品目の確認→必要試験→届出→PSEマークと国内連絡先の表示、そして日本語説明書の同梱、ロット記録の保管が基本です。PSCは対象品目の確認、検査とPSCマーク表示、届出、事故情報の収集体制を整える流れ。共通して、輸入者名・問い合わせ先の明示と証明書・ラベル写真の保管は外せません。ここを整えると楽天の事前審査もスムーズです。
食品衛生・器具・化粧品の表示と届出
食品は輸入届出と必要な検査、温度・衛生管理、日本語表示(名称、原材料・添加物、アレルゲン、内容量、期限、保存方法、原産国、販売者、栄養成分)を揃えます。器具・容器包装は材質ごとの基準に合うか確認し、原則として検査機関での試験(命令・自主検査)と届出が必要です。化粧品・医薬部外品は、自社で製造販売業許可を持つか、許可を持つ代行業者を通す必要があります(ライセンスなしでは輸入できません)。販売名・全成分・製造販売元などの法定表示を整え、効能表現は許容範囲内に抑えます。
楽天の商品ページに落とし込む
商品ページは「名前・用途・サイズ・素材/成分、原産国、輸入者・連絡先、注意事項」を正確に記載し、電気や無線は定格や対応規格、PSE/PSC/技適の有無を明示します。食品・化粧品は法定表示を漏れなく。根拠のない効能や極端な断定、紛らわしい価格表現は避けてください。証明書は有効期限と版数、ロット紐付け、提出用と社内用の区別、変更履歴まで整えると、審査と社内管理の両方が安定します。
確認:出荷前・出店前の最終チェックとトラブル対応

出荷前と出店前のチェックをルーティン化すると、手戻りが激減します。本体・外箱の日本語ラベルは判読できて剥がれないか、PSE/PSC/技適や連絡先表示は正しいか、日本語説明書は同梱されているか、電気定格やプラグは日本仕様か、ロット記録は揃っているか、食品は期限・保存・アレルゲンの表示に誤りがないかを見ます。万一に備えたPL保険(生産者賠償責任保険)の加入も強く推奨されます。出店前は審査対象の事前審査完了、許認可や試験の登録、原産国・連絡先・注意事項など必須表示の確認、NG表現の修正、特商法表記や返品・保証の明記、年齢確認の導線、店舗情報・決済・送料・問い合わせの整合、スマホ表示の最終確認まで行いましょう。
よくある初回トラブルと初動の形
HSコードの相違は頻出です。初動は通関士に相談し、仕様資料と写真を提示。実績や事前照会の有無を確認し、正しい分類で再申告。類似品のコードを社内リスト化して再発を防ぎます。PSE/PSC表示不足は出荷停止と在庫確認、要件の再確認、是正ラベル貼付と説明書同梱、出荷前検品の強化で再発防止へ。技適未取得の無線機器は販売中止と回収判断、機能と認証状況の確認、仕入先への是正依頼と適合モデルへの切替、輸入前チェックの強化が基本線です。
事後対応と役割分担を整える
事実確認と在庫隔離、原因分析と関係者連絡、是正(表示修正・検査実施・ページ更新)、再発防止(チェック追加)、関係機関・楽天への報告という順で動きます。社内は仕入・品質・法令確認・顧客対応・ページ修正・物流、社外は通関士・検査機関・仕入先・行政・楽天担当が役割を担います。証憑と連絡履歴の体系的保存は、次回の短縮と品質向上に直結します。
まとめ
輸入出店は「準備→実行→確認」を地道に回すことが近道です。商品ごとの情報整理、HSコードと法令判定、通関体制、分野別の認証・表示、楽天ページへの反映、証明書管理までを順に整えれば、審査も販売も安定します。
トラブルは早めのチェックで避けられます。今日からチェックリストを一つずつ埋め、出店準備の精度を上げていきましょう。
<注意>本記事は執筆時点の情報に基づいています。楽天市場の仕様・ガイドライン・ルール等は変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトや出店者向けページをご確認ください。
