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楽天広告の費用対効果を改善!成果を「見える化」する計測設定と運用の鉄則

限られた予算で楽天RPP広告を運用していると、「予算がすぐに上限に達してしまうのに売上がついてこない」「クリックばかり増えて、肝心の購入につながらない」と不安になることはありませんか。

予算が少ない状態で全商品に薄く広く配信してしまうと、AIが学習するための十分なデータがたまらず、最適化が効かないまま無駄なクリック費用だけが消化されてしまうのです。

楽天RPP広告は、「自動配信まかせ」にするのではなく、レポートに基づいた「除外」と「指定」の微調整を人の手で行うだけで、短期間に費用対効果(ROAS)を劇的に改善できる余地があります

まずは負担の少ない「コストの適正化」から取り組んで、大切な広告費を無駄にしない効率的な運用体制を作りましょう。

ステップ1:現状の課題を「数字」で見極める

改善の第一歩は、管理画面の「サマリー(概要)」を眺めるだけでなく、CSV形式の詳細なデータをダウンロードして現状を解像度高く把握することです。「全体像」→「商品別」→「キーワード別」の順に見ていくと、どこで予算が漏れているのか(ボトルネック)が驚くほど明確になります。

全体ROASと「質の悪いクリック」の予兆

まず、直近30日間の全体データで、ROAS(売上÷広告費×100)が目標値を下回っていないか確認します。もし目標ROASから3割以上乖離していたら、即座に手を入れるべき緊急事態です。

ここで特に注意すべき危険信号は、「クリック数は増えている(またはCPCが下がっている)のに、売上が横ばい、もしくは減少している」というパターンです。一見するとクリックがたくさん集まっていて良い状態に見えますが、これは「購入意欲の低いユーザー(情報収集層など)」や「商品と関連性の薄い検索語句」からの流入が増えている可能性が高いです。つまり、「質の悪いアクセス」にお金を払ってしまっている状態です。このズレに気づくことが改善のスタートラインです。

「商品別レポート」で赤字商品を特定する

次に、RMSのプロモーションメニューから「パフォーマンスレポート(商品別)」をダウンロードし、Excelなどで開いて「広告費(コスト)」が多い順に並べ替えます。

上位の商品の中に、「広告費はたくさん使っているのに、ROASが極端に低い(または売上ゼロ)」の商品はありませんか?低予算運用において、これらのお荷物商品は致命傷になります。例えば、月予算3万円のうち1万円を売上ゼロの商品に使ってしまっていれば、当然全体の成果は上がりません。

原因は大きく分けて二つ。「ページが魅力的でない(転換率が低い)」か「入札単価が高すぎて競合に負けている」かのどちらかです。これらを特定し、対処リストの筆頭に挙げましょう。

「キーワード別レポート」でムダ遣いを発見する

RPP改善の肝となるのが、この「キーワード別レポート」です。ここを見ずして改善はあり得ません。

RPP広告は基本的に「部分一致」という仕組みで配信されます。これは、商品名に含まれる言葉に関連する検索語句に対して、AIが自動で幅広く広告を表示する機能です。便利な反面、意図しないキーワードにも広告が出てしまうリスクがあります。

例えば、メンズの財布を扱っているのに「レディース 財布」でクリックされていたり、「特定型番」の指名買い商品なのに一般的な「カテゴリ名(例:空気清浄機)」のようなビッグワードで広く露出していたりしませんか?これらのキーワードは転換率(CVR)が低くなる傾向があります。この「意図しない検索語句」こそが、予算不足を招く最大の犯人です。

ステップ2:原因の切り分けと「720時間ルール」

数字が悪くても、すぐに設定を変えるのが正解とは限りません。楽天RPP特有の仕様や、広告以前の問題(商品ページ)を理解し、原因を正しく切り分けましょう。

楽天特有の「720時間(30日間)ルール」を理解する

RPP広告の成果計測にはアトリビューション(効果帰属)期間があり、「クリックから720時間(30日)以内に発生した購入」を成果としてカウントします。つまり、「昨日広告をクリックしてお気に入りに入れた人が、来週の楽天スーパーSALEで購入する」というケースが頻繁に発生します。

そのため、直近数日(昨日や今日)のデータだけを見て「売れないから停止しよう」と判断するのは早計です。その広告費は、未来の売上を作るための種まきかもしれません。判断する際は、必ず「過去30日間」のデータを見るようにしましょう。数字が悪い原因が「商品の実力不足」なのか、単なる「計測タイムラグ(まだ買われていないだけ)」なのかを見極める冷静な視点が必要です。

ページと在庫の阻害要因を点検

広告の調整をする前に、商品ページ(LP)の状態を確認してください。RPP広告はあくまで「お客様を商品棚の前まで連れてくる」のが役割です。「買うかどうか」を決めるのは商品ページの力です。どれだけ広告で集客しても、以下のような状態では購入されません。

  • 在庫切れ・サイズ欠け:買いたくても買えない状態。この状態で広告を出し続けるのは現金の損失と同じです。
  • 価格の競争力不足:競合他社がセール価格やクーポンを出しているのに、自社だけ定価で販売していませんか。
  • レビューの悪化:直近で★1〜2の低評価がついていませんか。お客様は悪いレビューほどよく見ます。

ページ改善と入札調整はセットで行うのが鉄則です。ページに課題がある場合は、無理に広告で売ろうとせず、広告の入札を下げる(守る)のが正しい経営判断です。

ステップ3:短期で効く優先施策(コスト抑制と売上強化)

原因が分かったら、実際にRMSを操作して改善します。低予算運用の鉄則は「止める(除外)」→「下げる(CPCダウン)」→「上げる(強化)」の順番です。まずは予算の流出を防ぐことから始めましょう。

【最優先】除外商品と除外キーワードの設定

最も即効性があり、リスクが低いのが「ムダの遮断」です。以下の2つを設定するだけで、ROASは確実に改善します。

1. 除外商品の登録
ROASが極端に低い商品や、在庫が残りわずかな商品は、キャンペーン設定の「除外商品」に登録し、配信を停止します。低予算の場合、全SKUを出す必要はありません。「稼げる商品」だけに予算を集中させるために、足を引っ張る商品は迷わず外しましょう。

2. 除外キーワードの登録
レポートで見つけた「関係ない検索語句」を「除外キーワード」に登録します。以下のようなキーワードが含まれていないかチェックしてください。

  • ネガティブワード:「中古」「格安」「訳あり」「レンタル」「100均」(新品・正規品を売る場合)
  • 互換性ワード:「互換」「代用」「部品」「ケース」(本体を売る場合)
  • 性別・属性違い:「レディース」(メンズ商品の場合)、「子供用」(大人用商品の場合)

これを行うだけで、無駄なクリック課金が止まり、同じ予算でも「見込みのある商品の露出」が増えるため、ROASが自然と改善します。

【中優先】論理的な入札単価(CPC)の計算

次に、入札単価(目安CPC)を見直します。ここでは感覚で決めるのではなく、利益から逆算した論理的な価格設定を行いましょう。以下の計算式を使います。

目標CPA(獲得単価) × 想定CVR(転換率) = 上限CPC

例えば、1件あたり1,000円まで広告費を使える(目標CPA)商品で、転換率が5%(20人に1人が買う)の場合、
1,000円 × 0.05 = 50円
となり、50円が入札単価の上限目安となります。

この計算に基づき、ROASが悪い商品は目安CPCを下げ、ROASが良い商品は維持、または少し上げます。低予算の場合は一律で下げるのではなく、「売れている商品に予算を残すために、売れていない商品の単価を下げる」というメリハリを意識してください。

失敗しないための運用ルーティン

最後に、これらの作業を継続するためのルーティンを決めましょう。毎日画面に張り付く必要はありません。

週に1回(例えば毎週火曜日)と決めて、以下の3ステップを実行してください。

  • 1. レポート確認:商品別・キーワード別レポートをダウンロードする。
  • 2. 無駄の排除(除外):ROASが悪い商品を除外し、無関係なキーワードを除外登録する。
  • 3. 微調整:好調なキーワードの単価を少し上げ、不調な商品の単価を少し下げる。

まとめ

限られた予算で成果を出すには、感覚ではなくデータに基づいた「仕分け」が必要です。

まずは「パフォーマンスレポート」を週に1回見る習慣をつけてください。そこで赤字商品と無駄キーワードを見つけ、「除外」設定で損失を防ぐ。これだけで、広告費の浪費は確実に減ります。

そして、浮いた予算を「売れる商品」や「勝てるキーワード」に再投資する。このサイクルを回すことで、予算を増やさなくても売上を伸ばすことが可能です。今日から早速レポートをダウンロードし、まずは「除外すべきキーワード」を一つ見つけるところから始めてみましょう。

<注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。楽天広告の仕様・ガイドライン・料金体系等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず楽天広告の公式サイトや管理画面等をご確認ください。

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