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【保存版】楽天 店舗施策年間計画の作り方│広告・クーポン・人員を最適化して売上を最大化するロードマップ

楽天店舗を運営していて、「毎月のイベント対応だけで精一杯で、先を見通す余裕がない」「繁忙期に人が足りず、発送遅延ギリギリで冷や汗をかいた」「広告費を使ったけれど、利益が残っているのか不安」……そんな悩みを抱えていませんか?

売上と利益を安定して伸ばすために絶対に必要なものは、しっかりとした楽天 店舗施策年間計画です。計画なき運営は、地図を持たずに航海に出るようなものです。いつ嵐(繁忙期)が来るのか、いつ風が止む(閑散期)のかを知らなければ、適切な準備も休息もできません。

この記事では、初心者の方でも無理なく作れる年間計画の策定ステップと、季節ごとの具体的なアクションプラン、そしてリソース配分の黄金ルールをわかりやすく解説します。

ステップ1:年間の「山」と「谷」を可視化する

楽天 店舗施策年間計画の第一歩は、1年という時間を「点」ではなく「線」で捉えることです。まずはカレンダーを開き、以下の3つの要素を書き込んでみてください。

  • 楽天の大型イベント(外部要因):スーパーSALE(3・6・9・12月)、お買い物マラソン(月2回程度)、ブラックフライデー、楽天イーグルス感謝祭など。これらは集客の最大チャンスです。

  • 季節の需要(市場要因):母の日、父の日、お中元・お歳暮、クリスマス、バレンタイン、新生活、季節の変わり目(衣替え)。自店の商品が動く時期を特定します。

  • 自店の事情(内部要因):決算月、周年記念、新商品発売予定、長期休暇(GW・お盆・年末年始)、スタッフの入れ替わり時期。

この3つを重ね合わせると、「絶対に外せない勝負月」と「比較的静かな月」が浮かび上がってきます。「売れる時期(攻め)」と「売れない時期(守り・準備)」を明確にすることで、無駄な広告費を削り、必要な時期に予算と人員を一点集中させる根拠が生まれます。

ステップ2:3大リソース(広告・クーポン・人)の配分ルール

計画の骨組みができたら、そこにリソースをどう配置するかを決めます。多くの店舗が失敗するのは、「なんとなく毎月同じ予算、同じ人数」で回してしまうからです。メリハリをつけるための具体的なルールを以下に整理しました。

広告とクーポンの「役割分担」と「使いどころ」

広告とクーポンはセットで考えます。基本の流れは広告で連れてきて、クーポンで背中を押し、ページで納得させることです。時期によって役割を変えましょう。

フェーズ広告戦略(RPPなど)クーポン戦略
立ち上げ期
(イベント2週間前)
広く浅く露出
低単価でキーワードを広げ、アクセスとお気に入り登録を増やす。リスト構築の時期。
お試しクーポン
低額のサンキュークーポンや、次回使える特典で「見込み客」を囲い込む。
最盛期
(イベント本番・5/0の日)
一点集中投下
転換率の高い主力商品・キーワードに入札を強め、検索上位を取りに行く。
まとめ買い・高単価クーポン
「あと一品」を促す条件設定(例:3点以上10%OFF)で、客単価と転換率を最大化する。
閑散期・在庫処分期
(イベント直後など)
抑制・効率重視
ROAS(費用対効果)重視に切り替え、無駄なクリックをカットする。
会員限定の大型クーポン
メルマガやLINEで既存客にアプローチし、滞留在庫を現金化しつつリピーターを育てる。

人員配置(マンパワー)のシフト術

仕事は「止めない仕事(出荷・CS)」「未来の仕事(企画・ページ制作)」に分け、時期によって比重を変えます。

  • 繁忙期(攻め):出荷と問い合わせ対応に全精力を注ぎます。この時期に新しいバナーを作ったり、複雑な企画を考えたりしてはいけません。判断業務は最小限にし、ミスなく回すことに集中します。

  • 閑散期(準備):ここが勝負です。次のイベント用のバナー制作、商品ページの改善(スマホ対策)、新商品の登録、業務マニュアルの整備など、「未来の売上」を作る作業をこの時期に前倒しで行います。

ステップ3:【実践例】季節別・店舗施策カレンダー

ここでは、一般的な楽天店舗の動きをモデルにした、季節ごとの施策ロードマップを紹介します。これをベースに、自店の商材に合わせて微調整してください。

第1四半期(1月〜3月):春商戦への助走

1月は初売りでスタートしますが、後半は閑散期になりがちです。ここで3月のスーパーSALEと、その後の新生活・母の日に向けた準備(仕入れ・ページ制作)をどれだけ進められるかが、春の勝敗を分けます。

1月【初売り・冬物処分】福袋やクリアランスで冬物在庫を現金化。後半は春物の撮影・ページ作成に着手。
2月【閑散期・仕込み】バレンタイン対応。3月SSに向けた「お気に入り登録」施策を開始。母の日商材の選定完了。
3月【スーパーSALE・新生活】Q1の最大山場。冬物の完全消化と春物のロケットスタート。新生活需要(インテリア・家電等)のピーク。

第2四半期(4月〜6月):ギフトと夏支度

母の日・父の日という二大ギフトイベントがあります。ギフト商材がない店舗でも、GWの巣ごもり需要や、6月スーパーSALEに向けた夏物(UV対策・冷感など)の立ち上げが重要です。

4月【母の日早割・お買い物マラソン】「早割」で受注を分散させ、配送パンクを防ぐ。GW前の駆け込み需要を獲得。
5月【母の日本番・夏物始動】GW明けの売上低下対策としてリピーター施策(クーポン)を実施。父の日・お中元のページ公開。
6月【スーパーSALE・父の日】上半期の決算セール的な位置づけ。夏物全開。お中元・暑中見舞いの早期受注。

第3四半期(7月〜9月):夏枯れ対策と秋冬への転換

7-8月はアパレルや一部商材で売上が落ちやすい「夏枯れ」の時期。ここで在庫を溜め込まず、9月のスーパーSALEで秋冬モードへ一気に切り替える準備が必要です。

7月【夏セール・お中元】夏物処分の開始。お買い物マラソンでの買い回り対策(1000円ポッキリ商品など)を強化。
8月【お盆・夏物最終処分】帰省・スマホ利用増に合わせたタイムセール。月末は秋物のプレビュー・予約販売開始。
9月【スーパーSALE・敬老の日】秋冬シーズンの開幕戦。高単価な秋物アウターやグルメを露出。敬老の日ギフト対応。

第4四半期(10月〜12月):年間最大の繁忙期

年末商戦は1年で最も売上が伸びる時期です。ここでの欠品や配送遅延は絶対に避けるべきです。10月から在庫を積み増し、広告費も最大化してシェアを取りに行きます。

10月【ハロウィン・年末準備】ふるさと納税の駆け込み対策。お歳暮・クリスマスのLP公開と早期予約開始。
11月【ブラックフライデー・お歳暮】年末商戦の前哨戦。高額商品の動きが活発化。12月SSに向けた在庫確保の最終リミット。
12月【スーパーSALE・クリスマス・歳末】年間最大の山場。全リソースを出荷に集中。年内配送の締切案内を徹底。

ステップ4:計画倒れを防ぐ毎月のPDCA

立派な計画を作っても、実行されなければ意味がありません。しかし、複雑な検証は続きません。毎月1回、以下の3点だけを確認する「月次ミーティング」を設定することをおすすめします。

  1. 予実管理(お金):売上・利益・広告費は計画通りか?乖離があるなら、翌月の広告予算を調整する。

  1. 在庫確認(モノ):予定より売れ残っている商品はあるか?あるなら、次回のイベントで目玉商品(クーポン対象)にして現金化する。

  1. 競合調査(敵):ライバル店が新しい動き(値下げ、新セット、画像変更)をしていないか?負けているなら対策を打つ。

まとめ

まずは年間のイベントスケジュールを書き出し、自店の繁忙期と重ねてみてください。そして、売るべき時期に広告と在庫を集中させ、閑散期には次の準備をする。このリズムを作るだけで、店舗運営は驚くほどスムーズになり、スタッフの疲弊も減ります。

「来月どうしよう?」と悩む時間をなくし、今日から向こう3ヶ月の計画を立てることから始めてみましょう。

<ご注意>本記事は執筆時点の情報に基づいています。楽天市場のイベント日程や広告/クーポンのルール、R-Karte/RMSの仕様は変更される場合があります。実施前に、必ず公式サイトやRMS、イベントページ、事務局の案内で最新情報をご確認ください。

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