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最短で成果を出す!楽天顧客満足度調査方法と改善サイクル(PDCA)の回し方

「売上は安定しているが、リピート率がなかなか上がらない」「レビューの点数は悪くないのに、なぜか客足が遠のいてしまう」このような悩みをお持ちではないですか?

楽天の店舗運営において、目に見える「商品レビュー」は氷山の一角です。水面下にある「本当の顧客体験」を可視化し、次の打ち手を見つけるための武器こそが、NPS(推奨意向)CSAT(満足度)の調査です。

この記事では、多忙な店舗運営者様に向けて、楽天の規約を遵守しながら最短距離で成果を出すための調査設計と活用ノウハウを、解説します。単なるアンケートのやり方にとどまらず、集めたデータをどう「売上の源泉」に変えるか、その具体的な道筋を示します。

なぜ今、楽天店舗に「NPS」と「CSAT」が必要なのか

レビューだけでは見えない「ロイヤリティ」の正体

楽天市場には強力なレビュー機能がありますが、これだけで顧客満足度を測るには限界があります。レビューは「商品そのもの」への評価に偏りがちで、配送、梱包、問い合わせ対応といった「店舗体験全体」の評価が見えにくいからです。

そこで導入すべきなのが、以下の2つの指標です。

  • NPS(Net Promoter Score):推奨意向
    「このお店を親しい友人や家族にすすめたいですか?」という質問で測定します。これは単なる満足度ではなく、「店舗への信頼・愛着(ロイヤリティ)」を数値化したものです。NPSが高い顧客はリピート率が高く、LTV(顧客生涯価値)向上に直結します。
  • CSAT(Customer Satisfaction):顧客満足度
    「今回のお買い物に満足しましたか?」という質問で測定します。これは「直近の取引(トランザクション)の評価」です。配送が遅れた、梱包が雑だった、といった短期的な不満の検知に役立ちます。

NPSで「将来の売上(リピート可能性)」を予測し、CSATで「現在のオペレーション品質」を点検する。この両輪を回すことが、選ばれ続ける店舗への近道です。

目的をあいまいにしない

アンケートを実施する際、やってしまいがちな失敗が「あれもこれも聞きたくなる」ことです。「せっかくの機会だから」と質問を詰め込むと、回答負荷が上がり、回答率は激減します。

まずは目的を1つか2つに絞りましょう
例:「配送会社を変更したが、配送品質に問題はないか確認したい」
例:「リピート購入に至らないボトルネック(壁)を特定したい」

目的がシャープであればあるほど、得られるデータも鋭くなります。「小さく始めて、確実に改善する」ことが、成功の鉄則です。

楽天特有のリスク管理と配信設計

楽天で独自アンケートを実施する場合、最大のハードルとなるのが「配信方法の制限」です。ここを誤ると、違反点数の加点や店舗運営停止などの重大なペナルティを受けるリスクがあります。

配信チャネル楽天での可否・リスク解説
メール・R-Messe原則NG(高リスク)楽天の「外部リンクガイドライン」により、メールやメッセージ機能を使って外部サイト(GoogleフォームやSurveyMonkeyなど)へ誘導することは厳しく制限されています。この方法での配信は避けるべきです。
商品同梱物
(チラシ・カード)
推奨(安全・高効果)商品に同梱するサンキューカードやチラシにQRコードを印刷し、アンケートページへ誘導する方法です。規約に抵触せず、かつ「商品到着時の高揚感」の中で回答してもらえるため、最も質の高い回答が得られます。
SNS
(Instagram等)
可(条件付き)自社の公式SNSフォロワーに対してアンケートを行うことは可能ですが、購入者データとの紐付けが難しく、正確な「購入直後の評価」を得にくい側面があります。

「商品同梱チラシ」を主軸にする理由

上記の通り、実務上の最適解は「商品同梱チラシ(サンキューカード)」へのQRコード掲載一択と言っても過言ではありません。

デジタル全盛の時代にあえてアナログな手法をとるメリットは、コンプライアンス面だけではありません。メールの開封率が低下している現在、「確実に顧客の手に渡る物理的な接点」は非常に貴重です。箱を開けた瞬間、商品と一緒に現れる「お店からのメッセージ」は、メールの何倍もの訴求力を持ちます。

インセンティブ(謝礼)運用の注意点

「回答者全員にクーポン配布」などのインセンティブは回収率を高めますが、ここにもルールがあります。

  • 不当な差別の禁止:「NPSで10点をつけてくれたらクーポン増額」「良いコメントをくれたらプレゼント」といった運用は、景品表示法や楽天のガイドライン(不当なレビュー誘引等)に抵触する恐れがあります。評価の内容に関わらず、回答者には一律の謝礼を用意しましょう。
  • 個人情報の分離:謝礼発送のために住所等を聞く場合、アンケート回答データと個人情報が紐付いてしまいます。プライバシーポリシーに利用目的を明記し、厳重な管理体制を敷く必要があります。

挫折させない質問設計と構成

「1分で終わる」と直感させる

スマートフォンでの回答が9割以上を占める現在、スクロールの多い長いアンケートは「戻る」ボタンを押される最大の要因です。「NPS」+「その理由」+「CSAT」の3点セットを基本とし、構成を極限までシンプルにします。

【推奨のアンケート構成案】

導入文(挨拶):
「この度は当店をご利用いただきありがとうございます。より良いお店づくりのため、1分程度の簡単なアンケートにご協力をお願いいたします。」

Q1. NPS(推奨意向) – 必須
「今回のお買い物体験を、ご家族やご友人にどのくらいすすめたいですか?」
(0:まったくすすめたくない 〜 10:ぜひすすめたい の11段階選択)

Q2. 評価の理由 – 必須
「上記のような評価をいただいた主な理由を教えてください(複数選択可)」
[選択肢例]:商品の品質 / 価格・コスパ / 配送スピード / 梱包の状態 / スタッフの対応 / サイトの見やすさ / その他

Q3. CSAT(満足度) – 必須
「今回の体験全体に、どの程度満足されましたか?」
(とても満足 / 満足 / どちらともいえない / やや不満 / 不満 の5段階)

Q4. 自由記述(フリーコメント) – 任意
「その他、お気づきの点やご要望があればご自由にお書きください。」

ポイントは、自由記述を「任意」にすることです。ここを必須にすると、文字入力が面倒なユーザーが離脱してしまいます。書きたい人だけが書ける設計にすることで、熱量の高いコメントだけを集めることができます。

集計手順とNPSの算出方法

アンケートを実施したら、必ず数値を集計し、可視化します。「やりっぱなし」が一番の無駄です。

NPSの計算式

NPSは、0〜10点の回答を以下の3つのグループに分類して算出します。

  • 推奨者(Promoters):9〜10点
    再購入率が高く、周囲にポジティブな口コミを広げてくれる「ファン」。
  • 中立者(Passives):7〜8点
    満足はしているが、競合他社になびきやすい層。
  • 批判者(Detractors):0〜6点
    不満を持っており、ネガティブな口コミを広げるリスクがある層。

計算式:NPS = 推奨者の割合(%) - 批判者の割合(%)

例えば、回答者100人のうち、推奨者が40人(40%)、中立者が40人(40%)、批判者が20人(20%)だった場合、
40% - 20% = +20 がNPSのスコアとなります。

日本人は中間の「5点」や「7〜8点(中立者)」をつける傾向が強いため、NPSはマイナスになることも珍しくありません。他店との比較よりも、自店の「過去のスコア」と比較して、改善しているかどうかを見ることが重要です。

データを店舗改善につなげるアクションプラン

スコアが出たら、いよいよ改善アクションです。ここでは具体的な活用シナリオを紹介します。

シナリオA:配送・梱包への不満が多い場合

Q2(評価理由)で「梱包の状態」や「配送スピード」を選んだ批判者が多かった場合、これはCS(顧客満足)だけでなく、店舗レビューの低評価に直結する危険な状態です。

アクション例:
・梱包資材の見直し(テープの貼り方、緩衝材の量を変える)
・発送完了メールのタイミング調整
・配送遅延時の事前連絡フローの徹底

シナリオB:商品品質と価格のバランスが悪い場合

「価格」や「商品の品質」に対する評価が低い場合、商品ページ(LP)での期待値コントロールに問題がある可能性があります。

アクション例:
・商品写真と実物のギャップがないか確認する
・説明文に「デメリット(サイズ感の注意点など)」も正直に記載する
・同梱物に「長く使うためのコツ」などを記載したケアカードを入れる

シナリオC:推奨者は多いが、リピートしない場合

NPSは高い(9-10点が多い)のに、リピート購入が増えない場合、お客様は「満足しているが、再訪するきっかけがない」状態です。

アクション例:
・サンキュークーポン(次回利用可能)の有効期限や割引率を見直す
・同梱チラシで「関連商品」や「季節の提案」を行い、次の購入イメージを持たせる
・LINE公式アカウントへの誘導を強化し、接触頻度を増やす

成功の秘訣は「PDCAの高速化」

アンケート調査は、大規模に年1回やるよりも、小規模でも毎月継続するほうが価値があります。

  1. 計測(Check):同梱チラシで声を毎月集める
  2. 分析(Analyze):NPSの推移と、低評価の理由を確認する
  3. 改善(Action):今月は「梱包」を直そう、とテーマを決めて実行する
  4. 再計測(Check):翌月のスコアで、改善の効果を確認する

このサイクルを回せるようになると、店舗運営の精度は劇的に向上します。「なんとなく」の施策がなくなり、すべての業務改善が「お客様の声」という根拠に基づいたものになるからです。

まとめ

まずは商品を購入してくれたお客様の声に耳を傾けてみてください。そこには、売上アップのヒントも、業務改善の答えも、すべて書かれています。

まずは「同梱チラシ」と「シンプルな3問のアンケート」を作ることから始めましょう。
お客様に対して「あなたのご意見を大切にしています」という姿勢を示すこと自体が、ロイヤリティを高める第一歩になるのです。

リスクを適切に回避しながら、正しく「声」を集め、愛される店舗づくりを進めていきましょう。

<注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。楽天市場の仕様・ガイドライン・ルール等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず楽天の公式サイトや店舗運営マニュアル(RMS)等をご確認ください。また、法的判断を要する事項については、専門家へご相談の上で運用してください。

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