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Amazonセラーに罰金はある?実質的な損失事例とアカウント停止の回避策

Amazonで出品していると、ある日突然「警告通知」や「アカウント停止」の連絡が来て慌てた経験はありませんか。
原因は商品ページの規約違反や知的財産トラブル、カスタマー対応の不備などさまざまで、放置すると売上や信用に大きく響きます。

この記事では、実際にあった事例を紹介しながら、通知の読み方やまずやるべき対応、再発を防ぐための基本的な復旧策をわかりやすく解説します。
落ち着いて対処できるよう、一緒にポイントを押さえていきましょう。

結論:Amazonに「罰金」はないが、実質的な損失はある

タイトルにある「Amazonセラーに罰金はある?」という疑問への結論からお伝えします。
Amazonに直接的な「罰金制度(違約金の徴収)」はありません。
※一部、法令不適合に伴う管理手数料等が徴収されるケースを除く

しかし、規約違反によってアカウントが停止されると、以下の措置により「罰金と同等、あるいはそれ以上の金銭的ダメージ」を受ける可能性があります。

  • 売上金の凍結(停止から一定期間(通常90日)経過後の申請が必要。放置すると没収されるリスクあり)
  • FBA在庫の返送・廃棄手数料の発生

制度としての罰金はなくとも、事業資金がロックされるリスクは常に隣り合わせです。
この「実質的な損失」を回避し、アカウントを守るための具体的な初動と対策を見ていきましょう。

通知受領直後にすべき初動

まとめ

初動対応で被害を最小化することが復旧のカギです。

まずは状況を正確に把握し、証拠を残しながら被害の拡大を防ぐ「応急処置」を行います。
焦りは判断を鈍らせるため、手順を決めて迷いを減らすことが効果的です。

通知原文の保存と影響範囲の特定

通知原文の保存と影響範囲の把握は最優先です。

通知を受け取ったら、まず冷静に初期対応を行いましょう。
メールは全文転送とスクリーンショットを取り、セラーセントラルの該当画面は全体が見えるように保存します。

件名、ケース番号、期限、要求事項は必ずメモしておき、対象となる国やASIN/SKU、関連ポリシーを明確にしておきます。
影響の切り分けを進めながら、該当出品の在庫を一時的にゼロに設定したり、広告やクーポンを停止するなどの措置を検討してください。
ここでの判断ミスは後の対応を難しくするため、「どの商品に、いつから、どの程度の影響が出たか」を時系列で整理すると状況が見えてきます。

アカウントヘルスと該当ASINの確認

継続的なアカウントヘルスの監視が重要です。

アカウントの健全性(Account Health)を確認し、問題の根本原因を特定します。
アカウントヘルスの主要指標は定期的に確認し、レビューや評価の動向を監視するためのツールやアラートを設定するとよいでしょう。

該当商品についてはページタイトル、画像、説明文、バリエーションに不適切な表現がないか点検し、必要な修正は証拠保全後に行います。
運用上の基準(許容範囲)を決め、超えた時に自動で通知が飛ぶ仕組みを整えると、トラブルを早期に回避できます。

実際にあったトラブル事例と損失リスク

「罰金」制度はなくとも、実質的な金銭的損失が発生するケースがあります。

Amazonには直接的な「罰金」制度はありませんが、規約違反の結果として売上金の凍結や在庫の廃棄費用が発生し、実質的に罰金と同様のダメージを受ける事例があります。
具体的なケースを見てみましょう。

事例1:真贋調査による売上金凍結(実質的な没収)

安易な仕入れが、数ヶ月分の売上消失を招くケースです。

あるセラーは、一般的な小売店やネットショップから商品を仕入れて「新品」として販売していました(いわゆる「せどり」)。
しかし、Amazonから「商品の真正性(本物かどうか)」を問う真贋調査が入り、小売店のレシートを提出しましたが「有効な請求書」として認められませんでした。

その結果、アカウントは閉鎖され、アカウント内に残っていた数百万円の売上金が凍結されました。
注意が必要なのは、停止から所定の待機期間(通常90日程度)が経過した後に、別途「資金支払い請求」を行わないと、資金が永久に没収されるリスクがある点です。
「待っていれば戻ってくる」と放置して期限を過ぎてしまい、大きな損失を出した事例も増えています。

事例2:知的財産権侵害による在庫廃棄損

デザインや商標の確認不足が、在庫の全廃棄につながります。

人気キャラクターに似たデザインのスマホケースを販売していたセラーの事例です。
権利者から「商標権および意匠権の侵害」としてAmazonに申し立てが行われ、該当の商品ページが即座に削除されました。

FBA倉庫に納品済みだった在庫は販売不可となり、返送しても販売のあてがないため、多額の在庫廃棄手数料を支払って処分することになりました。
売上の機会損失だけでなく、仕入れコストと処分費用の二重苦となった事例です。

通知の読み方とよくある文言

優先順位と実行準備

通知は「何が問題で、どう直すか」を示す重要な手がかりです。

通知は「どの違反を、どう直すか」のガイドです。言い回しの意味を理解することで対応方針が明確になります。
曖昧な単語が並んでいても、本文中の引用ポリシーと事実を照らし合わせれば重要なポイントが見えてきます。
指摘の根拠(ASIN・注文番号・日時・画面の場所)が書かれている部分をまず特定しましょう。

知的財産と偽造に関する表示の意味

知的財産関連の表現は慎重に扱ってください。

通知の種類 主な内容 必要な対応・証拠
知的財産権侵害 ブランド名やロゴの無断使用、画像や説明文の転載、デザインの模倣 権利者との合意書、使用許諾書、撤回要請書
真贋・真正性の問題 「真正性が確認できない」「偽造の疑い」という表現 請求書、許諾書、製品・外箱写真、ロットや型番の証明
新品性の問題 「新品ではない」「開封済み」という指摘 梱包状態、付属品の確認、検品手順の証明

知的財産権関連の問題は、権利者からの申し立てによるものが多く、複雑な場合は専門家への相談も検討してください。
権利者名・連絡先・申立番号が通知に記載されていることが多いので、正確に控えることが肝心です。

曖昧な主張に反論するより、許諾の有無と仕入れ経路を事実で固める方が効果的な対策になります。

品質や発送、不正行為に関するよくある指摘

品質表記や発送トラブル、不正行為の疑いは深刻です。

品質安全関連では成分表示や注意表示の不足、規制カテゴリの未申請が問題になります。
商品情報の不一致では型番・サイズ・カラー・同梱物が合っているかを確認し、出荷に関しては遅延や追跡情報未登録、梱包不備などの履歴を洗い出します。

不正行為の疑いが生じないよう、複数アカウントの関連付けやレビュー操作と疑われる行為は避け、事実に基づいた説明を用意してください。
運用フローのどこにリスクが潜むかを工程別に可視化すると、再発防止の改善点が見えます。

原因分析とAmazonが求める要点

仕入れ先選定と交渉、発注前チェック

「なぜ起きたか」を明確に示すことが復旧の鍵です。

「なぜ起きたか」「今どう直したか」「次にどう防ぐか」を事実と証拠で示すことが復旧への近道です。
感情を交えず、時系列と証拠で淡々と説明するのが鉄則です。

仕入れや流通、真贋問題の切り分け方法

仕入れ経路と現物の証拠を合わせて整えることが重要です。

仕入れ経路の確認では、誰からいつ何を、どれだけ購入したかを明確にし、請求書の名義や商品情報が一致しているかを確認します。
現物の外箱やラベル、バーコード、ロットやシリアル番号、期限表示を撮影して商品ページと照合し、必要なブランド許諾やカテゴリ許可の有無を確認してください。

物流面はFBAと自己発送の傾向差を整理し、返品写真や購入者コメントから問題発生箇所を特定します。
再現性のある根拠を積み上げると、見通しが立ちやすくなります。

根本原因の示し方と必要な証拠

根本原因は「仕組みの不備」として具体的に示しましょう。

根本原因は具体的に示すことが重要です。
例えば「請求書確認の基準がなかった」「似た商品が混在していたため出品ミスが発生した」など、改善点を明確にします。

必要な証拠としては請求書やメーカーの販売許諾書、製品・外箱・ラベル写真、返品やクレームの詳細、検品・梱包・納品の手順書やチェックリスト(改定後)などを整えます。
書類は加工せず読みやすい画質で提出してください。「誰が、いつ、何を見て、どう承認したか」を追える形で残すと説得力が高まります。

Amazonが重視する三つの要素

Amazonは「根本原因」「是正措置」「再発防止」を重視します。

Amazonが特に重視するのは、以下の3点です。

  • 短く明確にした根本原因
  • すぐに行った是正措置とその証拠
  • 同様の問題を防ぐ再発防止策

感情的な表現や責任転嫁は避け、事実ベースで簡潔にまとめることが求められます。対策は他の商品にも応用できる形で示すと説得力が増します。
通知の文言を引用しながら回答を対応づけると、読み手の理解が早く、効果的な回答になります。

証拠収集と改善計画(申し立て)作成の実務

証拠収集とPlan of Action作成の実務手順

証拠は優先順に整理し、改善計画は簡潔にまとめて提出します。

証拠は「必要な順」に集め、改善計画(Plan of Action)は短く論理的にまとめ、提出フォームの指示に忠実に従ってください。
形式が整っていないと内容の良し悪し以前に読まれないこともあります。

優先度をつけた証拠の集め方と保存方法

ケースごとのフォルダ管理とファイル名付けが後の説得力を高めます。

優先度の目安として、まず通知とアカウントヘルスの画面を保存し、次に真正性や適合性の一次情報(請求書、許諾書、製品写真)を揃えます。
その後、運用改善を示す手順書や教育記録を用意します。

保存はケース番号ごとにフォルダ分けし、ファイル名にASINと日付を含めると整理しやすくなります。
画像は全体→ラベル→該当箇所の順で撮影し、書類はPDF化してページ順を整えてください。
バージョン管理を行い、差し替え履歴を残すと後の説明がスムーズです。

Plan of Actionの構成と書き方のポイント

改善計画は「根本原因」「是正措置」「再発防止」の三点に絞ります。

改善計画は必ず3つの要素でまとめます。
根本原因を事実ベースで簡潔に述べ、具体的な是正措置とそれを示す証拠ファイル名を記載し、再発防止策は他の商品への適用を含めた監視計画や手順改定を示します。

最近はWebフォーム上で質問に回答する形式が主流です。
従来の長文レポートは添付資料として扱われることが多いため、フォームの質問に対して的確かつ簡潔に答えることが最優先です。一文一義で読みやすく、主語と述語をはっきりさせると伝わります。
また、書類提出後にビデオ通話での本人確認面談が求められるケースも増えています。在庫の実物を手元に用意しておくなどの準備も視野に入れておきましょう。

提出前の確認事項

提出物は通知が求める形式と内容に合致しているか再確認してください。

提出前には、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 通知で求められている提出物の種類や形式に合っているか
  • 請求書の名義や商品情報が一致しているか
  • 商品ページの禁止表現が修正されているか
  • 是正措置が「実施済み」として明確に記載されているか
  • 再発防止策が具体的な仕組み変更として示されているか

見た目の分かりやすさは内容と同じくらい重要で、読み手の判断のスピードを上げます。

まとめ

冷静な初動と再発防止の仕組み化が、アカウント復旧と強化の鍵です。

Amazonからの警告には、まず通知内容と影響範囲を正確に把握し、必要な証拠を確保することから始めましょう。
感情論ではなく、事実と証拠に基づいた論理的な改善計画(申し立て)を行うことが解決への近道です。

また、究極の回避策として「アカウント健全性アシュアランス(AHA)」の活用も重要です。
アカウント健全性評価(AHR)のスコアを250以上で維持し、緊急連絡先を登録していれば、問題発生時も即座に停止されず、担当者から連絡が来て72時間の猶予が与えられる場合があります。
日々の健全な運営こそが、最強の保険になります。

<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。Amazonの仕様・ガイドライン・ルール等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトやAmazonセラーセントラル等をご確認ください。

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