Amazonで、出品者出荷からFBAへ切り替えたりする際、特定の商品においては「危険物に関する情報提供」が必須となります。
小規模メーカーや卸の皆さまにとっては、どのような書類やデータを用意すればよいのか、対応が難しく思えるかもしれません。
しかし、事前にAmazonの公式ルールで定められた情報を集め、正しく書類を提出すれば、トラブルを防ぐことができます。
この記事では、公式のガイドラインに基づき、危険物出品にあたって「どのような情報や書類が必要か」「未対応だとどうなるのか」というポイントを詳しく解説します。
危険物情報の提供と未対応時のリスク

出荷遅延やFBAでの販売停止のリスク
特定の危険物情報の提供を怠ったり、不備があったりすると、出荷の遅延や購入者への配送キャンセルが発生する原因となります。
さらに重大な影響として、FBAでの販売停止措置を受ける可能性もあるため、確実な対応が求められます。
「14営業日以内」の書類提出ルール
Amazonから書類提出の依頼があった場合、出品者は定められた期間内に必ず対応しなければなりません。
具体的には「書類提出依頼から14営業日以内」に対応しなかった場合、既存在庫が廃棄されるという非常に重い措置がとられます。
提出書類の詳細:SDSと適用除外シート

安全データシート(SDS)の厳格な要件
商品を正しく分類するためには、安全データシート(SDS)の提出が基本となりますが、Amazonが受け付けるSDSには明確な作成要件があります。
必ず「過去5年以内に作成・更新されていること」、そして「GHS/CLP情報が含まれ、16の標準項目をすべて含んでいること」が必要です。
また、SDSに記載された商品名やメーカー名が、出品情報と完全に一致しているかどうかも審査の対象となります。
複数の化学薬品を含むセット品を出品する場合は、各製品ごとのSDSを漏れなく用意してください。
SDSが不要な2つのカテゴリーと「適用除外シート」
すべての商品でSDSの提出が必須というわけではありません。
「電池および電池駆動商品」と「有害化学薬品を含まない商品」の2つのカテゴリーに限り、SDSの代わりに所定の「適用除外シート」のテンプレートを提出することが認められています。
自社の商品がどちらに当てはまるのかを正しく見極め、内容に応じた適切な書類を選択しましょう。
危険物・電池製品に求められる必須入力情報

UN番号・引火点・GHSピクトグラム等のデータ
危険物として規制される可能性がある商品については、書類だけでなく個別のデータ入力も求められます。
SDSやメーカーから情報を入手し、「UN番号(国連番号)」「商品重量・容量(kgまたはml単位)」を正確に入力してください。
さらに、可燃性判断のための摂氏(℃)データである「引火点」や、商品パッケージ等に記載された危険有害性を示す記号「GHSピクトグラム」の入力も必須項目となります。
電池およびリチウム電池固有の詳細情報
商品自体が電池、または電池を内蔵・同梱する商品には、さらに詳細な情報提供が必要です。
内部充電式を含む電源に電池が必要か、同梱形態(内蔵・別梱包・単体)、セルの組成(リチウムイオン・アルカリ等)、電池ユニットの総数と正味重量(kg)を確認します。
リチウム電池の場合は、エネルギー含有量を示す「ワット時定格量(Wh)」や「リチウム含有量(グラム)」の申告も必須です。
もしWhが不明な場合は、「電圧(V) × アンペア時(Ah)」の計算式を用いて算出してください。
また、航空便配送の規定により、出荷時の充電状態(SoC)が30%未満かどうかの自己申告も求められます。
審査プロセスと事前のステータス確認

提出先と審査にかかる期間
用意したSDSまたは適用除外シートは、セラーセントラル内の「危険物の分類を管理する」ページからアップロードして提出します。
提出後、Amazonによる審査には通常2営業日(土日祝除く)を要するため、スケジュールに余裕を持った対応が重要です。
ASINチェックツールによる定期審査への備え
Amazonは安全基準への準拠を確認するため、フルフィルメントセンター内の在庫を定期的に審査しています。
出品者は「ASINチェックツール」を使用して、自社商品の分類ステータスを随時確認することが推奨されています。
危険物として規制されていない商品であっても、あらかじめ書類を提出しておくことで、予期せぬ受領遅延を未然に回避することが可能です。
まとめ
Amazonで危険物の可能性がある商品を扱う際は、公式ルールに基づいた「正しい情報の収集」と「期限内の正確な書類提出」が販売継続の生命線となります。
販売停止や在庫廃棄の重いリスクを避けるためにも、自社商品に必要な書類(SDSや適用除外シート)を正確に見極めましょう。
UN番号や引火点、リチウム電池のWh計算など、求められる詳細データを漏れなく用意し、ASINチェックツールで事前にステータスを把握しておくことが大切です。
これらの公式ガイドラインを遵守し、スムーズで安全なFBA納品を実現していきましょう。
<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。
Amazonの仕様・ガイドライン・ルール等は予告なく変更される場合があります。
最新の情報は、必ず公式サイトやAmazonセラーセントラル等をご確認ください。
