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自社物流 vs 発送代行の損益分岐点をチェック!現場のパンクを防ぐ物流の判断基準

ECサイトを運営していく中で、「このまま自社で発送を続けるべきか、それとも発送代行に切り替えるべきか」は、多くの方がぶつかる大きな壁ではないでしょうか。
売上が伸びるのは嬉しい反面、人手不足やコスト増に悩まされている現場も多いはずです。
この記事では、「自社物流」と「発送代行」を徹底比較し、どちらがお得になるかの分かれ目となる「損益分岐点」の出し方を解説します。
今日からすぐに実践できるステップを紹介しますので、自社の状況を振り返りながら読み進めてみてください!

自社物流の現状把握とコストの整理

固定費と変動費の切り分け

作業量とピーク時の波を把握しよう

自社か代行かで迷ったら、まずは「今の現場で何が起きているか」を実際のデータで把握することが第一歩です。
月間の出荷件数や1日あたりの平均、そして「繁忙期にどれくらい注文が跳ね上がるか(ピーク倍率)」を記録してみましょう。
波が激しくピーク倍率が高いほど、普段から抱えている人件費や倉庫の家賃といった固定費の負担が重くのしかかってきます。
また、倉庫がどれくらい荷物で埋まっているか、1件の梱包にどれだけ時間がかかっているかを見直すことで、「ここは外部に任せた方が効率が良い」という作業の切り分けが見えてきます。

「固定費」と「変動費」をしっかり分ける

発送代行の料金と正しく比較するためには、自社の物流コストを「固定費」と「変動費」に分解する必要があります。ここが曖昧だと、正確な損益分岐点を出すことができません。
毎月必ず発生する家賃やスタッフの基本給、システム利用料などは「固定費」です。
一方、出荷件数に比例して増える運賃や梱包資材費などは「変動費」に分類します。

発送代行の料金構造と「損益分岐点」の計算手順

損益分岐点の計算方法

代行料金の仕組みと見積もりの落とし穴

自社のコストが整理できたら、次は発送代行会社の料金システムを理解しましょう。
代行料金は、主に入庫・保管・出荷作業・配送料・返品対応などの単価を積み上げて決まります。
ここで比較の落とし穴になりやすいのが、最低請求額や繁忙期の追加料金、サイズ変更による割増料金などの「見えにくいコスト」です。
見積もりを取る際は、対象となる商品数(SKU)や月間件数、チラシ同梱の有無などの前提条件をしっかり統一し、必ず複数社を横並びで比較するようにしてください。

「損益分岐点」を出して比較

いよいよ本題です。「月間何件の出荷があれば、自社物流と発送代行のコストが逆転するのか」を算出します。
計算式はとてもシンプルですので、以下の式に自社の数字を当てはめてみてください。

  • 損益分岐点(件数) = 固定費 ÷(1件あたりの粗利 - 1件あたりの変動費)

例えば、月の固定費が80万円、1件の粗利が600円、1件の変動費が350円だとします。
この場合、80万 ÷ (600 – 350) = 3,200件となり、「月間3,200件」がコストがトントンになる損益分岐点だとわかります。
このラインより件数が少ない時期が多いなら発送代行への切り替えを検討し、常に大きく超えているなら自社物流の効率化を進める…という、わかりやすい判断の目安になります。

単なるコスト削減で終わらせない!移行を成功させるコツ

まとめ

移行後のシミュレーションと品質基準の確認

損益分岐点が出たら、条件を少し変えてシミュレーションしてみることも大切です。
「もし宅配便の運賃が値上がりしたら?」「返品が予想より多かったら?」といったパターンを想定し、わずかな変化でコストメリットが逆転してしまわないかを確認しておきましょう。
また、コストが下がっても配送品質が落ちてしまっては、お客様の信頼を失ってしまいます。
誤出荷率や出荷スピード、在庫の正確性など、守ってほしい品質基準を事前に代行会社とすり合わせておくことが重要です。
いざ代行へ移行する際は、一部の商品から小さく始める「テスト運用」を行い、現場に混乱がないかを確認しながら段階的に切り替えることを意識しましょう。

数字に表れない「時間」の価値と機会損失

損益分岐点の計算は非常に重要ですが、実はもう一つ忘れてはいけないポイントがあります。それは「機会損失」という考え方です。
例えば、セール期間中に社長やマーケティング担当者までが倉庫に入って梱包作業を手伝っているケースはありませんか?
本来であれば、その時間は新しい商品の企画や、SNSでのPR、顧客対応の改善など、売上を伸ばすためのコア業務に使えるはずです。
発送代行に切り替えることで、この貴重な「時間」を買い戻すことができるという見方もできます。
計算上は「自社発送のほうが数万円安い」という結果が出たとしても、自分たちのリソースを解放し、結果的に数十万円の売上アップに繋がるのであれば、代行への移行は十分に価値のある投資と言えるでしょう。

スムーズな移行の鍵となる「社内コミュニケーション」

また、実際に発送代行への切り替えを進める際は、社内スタッフへの配慮も欠かせません。
急な変更は「自分たちの仕事が奪われるのでは?」と現場の不安を招くこともあります。
移行の目的が「単なるコストカット」ではなく、「会社全体が成長するためのステップアップ」であることを、事前にしっかりと共有しておきましょう。
現場の負担が減ることで、より丁寧な検品やお客様対応など、人間にしかできない付加価値の高い業務にシフトできるという前向きなビジョンを伝えることが、スムーズな運用の鍵となります。

まとめ

自社物流と発送代行のどちらを選ぶべきかは、現在のコストを「見える化」し、損益分岐点を計算することで、判断がしやすくなります。
まずは今週の出荷実績とコストを記録するところから始めてみましょう。

物流はECの要です。単なるコスト削減だけでなく、皆さまが「本当に時間を使いたい業務」に集中できる環境をつくるためにも、ぜひ今回の計算式を活用してみてください!

<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。各物流サービス・3PL会社の仕様や料金プラン等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず各社の公式サイト等をご確認ください。

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