ECサイトの売上が順調に伸びてくると、ふとした時に「この注文、なんだか怪しいかも…?」と不安になったことはありませんか?
それが、多くのEC運営者を悩ませる「不正注文」です。
気づかずに商品を発送してしまうと、後になって売上が取り消される「チャージバック」など、お店にとって大きなダメージに繋がってしまいます。
この記事では、「不正注文をどうやって見分ければいいのか」というポイントに的を絞り、怪しい注文のサインと具体的な対策を解説します。
ECサイトを狙う不正注文の手口

見分けるコツを知る前に、まずは「どんな不正注文があるのか」を簡単におさらいしておきましょう。
クレジットカードの不正利用
他人のクレジットカード情報を勝手に使って、高額な商品などを購入する手口です。
本当のカードの持ち主が不正に気づいてカード会社に申告すると、お店の売上が取り消されてしまうという一番避けたいトラブルに発展します。
転売目的の買い占め・いたずら注文
人気商品をツールを使って不自然に買い占めたり、でたらめな住所に代金引換で送りつけて「受取拒否」をしたりするケースです。
無駄な送料や梱包の手間がかかるだけでなく、本当に商品を心待ちにしているお客様にお届けできなくなり、お店の評判ダウンに繋がってしまいます。
不正注文を見分ける3つのポイント

では、日々の注文データからどうやって不正を見抜けばよいのでしょうか。代表的な3つの見分け方をご紹介します。
1. 配送先住所や連絡先に「違和感」はないか
一番気づきやすい見分け方のポイントは、入力された住所や連絡先です。
空き家やウィークリーマンションが指定されていたり、「注文者とカード名義人がまったく違う」「電話番号が使われていない」といった場合は要注意です。
さらに、請求先住所と配送先住所が極端に離れている場合も、不正を疑うひとつのサインになります。
注文データを見て少しでも違和感を覚えたら、安易に発送へ進めず一度立ち止まることが大切です。
2. 買い方や金額が「あきらかに不自然」ではないか
不正をする人は、カードが止まる前に急いで利益を出そうとするため、通常のショッピングとは異なる動きをします。
例えば、「換金しやすい高額商品を一度にたくさん買う」「サイズや色違いを手当たり次第に買う」といったケースです。
また、短期間に何度も決済エラーを繰り返している場合も危険信号です。
普段のお店の平均客単価と比べて、あきらかに高額すぎる注文や不自然な買い方には、しっかりと目を光らせておきましょう。
3. 過去の「トラブル履歴」と一致していないか
過去に受け取り拒否などをした人は、名前や住所を少しだけ変えて、再び注文してくることがよくあります。
これを見分けるには、自社で過去のトラブル情報を「ブラックリスト」として蓄積しておくことがとても有効です。
名前や電話番号だけでなく、メールアドレスのドメインなど、少しでも過去の悪質なデータと一致する部分がないか照合してみましょう。
システムで見分ける・防ぐ方法
EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)などの活用
とはいえ、毎日たくさんの注文をすべて人の目で見分けるのは大変です。
そこで頼りになるのが、最新の本人認証サービスである「EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)」の導入です。
このシステムを入れると、怪しい決済だけを高精度に見分けて、追加のパスワード認証などを求めてくれます。
お客様のお買い物の邪魔をせずに、自動的に不正利用を見分けてブロックしてくれるため、お店を守る強力な盾になります。
「もしかして不正注文?」と見分けたあとの正しい対応

まずは発送をストップし、お客様へご連絡を
もし不審な注文を見つけたら、絶対にそのまま商品を発送せず、まずはステータスを「保留」にすることが鉄則です。
その後、メールや電話でご本人様確認の連絡を入れますが、もし本当のお客様だった場合に不快な思いをさせないよう、「不正を疑っている」というニュアンスは出さない配慮が必要です。
「この度はご注文ありがとうございます。今回、高額な決済となりましたため、弊社セキュリティ基準に基づき念のためご連絡を差し上げました。お手数ですがご返信をお願いいたします。※〇月〇日までにご連絡がつかない場合はキャンセルとさせていただきます」
このように、あらかじめ期限を設けて事務的に連絡することで、悪意のある相手ならそのまま期限切れでキャンセルでき、本当のお客様なら事情を理解して連絡をくれるというスムーズな切り分けが可能になります。
万が一、発送した直後に気づいてしまったら?
見分けるのが間に合わず、商品を発送してしまった直後に「やっぱり怪しい!」と気づくケースもあるかもしれません。
その場合は、すぐに配送業者へ連絡し、「配送の差し止め(お荷物引き戻し)」の手続きを行いましょう。
配達が完了する前であれば、送料の負担だけで商品を手元に取り戻せる可能性があります。
気づいた時点ですぐに行動することが、被害を最小限に抑える方法です。
まとめ
ECサイトの売上が伸びるほど、不正注文のリスクも残念ながら増えてしまいます。
しかし、人の目での見分け方とシステムの力を上手く組み合わせることで、被害はしっかりと防ぐことができます。
日々の業務の中で直感を大切にし、発送前に確認するフローを整えて、正当なお客様がいつでも安心してお買い物できる素敵なお店づくりを進めていきましょう!
<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。仕様・ガイドライン・ルール等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイト等をご確認ください。
