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Amazonの出品は何から始める?初心者向けに登録からFBA納品まで解説

Amazonでの出品は最初の設計を正しく踏むだけで運用が大幅に効率化できます
Amazon出品が初めての方、個人事業主、小ロット検証志向の方に向けて、出品プラン選定→アカウント登録→商品登録→FBA納品までを順番に解説します。

目標は「アカウント選択→商品登録→FBA納品」をミスなく完了し販売をスムーズに開始すること。本人確認のコツ、カテゴリー制限や申請、FBAのラベル・梱包・納品ルールまで、実務で起こりやすいミスを前提にポイントを整理します。

手数料や申請要件は変動するため、セラーセントラルの最新情報での最終確認を習慣化してください。

出品プランについて

Amazonの出品プランは小口出品大口出品の2種類。固定費と使える機能が異なるため、販売数量の見込みと運用方針で選ぶのが基本です。テスト出品や月間49点以下の販売見込みは小口出品、広告や一括登録を活用するなら大口出品が目安です。

プラン比較

費用の違いと使える機能の差が意思決定のポイント
下記のような場合は大口出品が適しているといえるでしょう。

  • 毎月49点以上の商品の販売をする
  • 商品の広告を出したい
  • 検索結果の上位や商品詳細ページに商品が掲載されるようにしたい
  •  APIやレポートなど、詳細な出品用ツールを使用したい
比較項目小口出品大口出品
月額料金なしあり(固定費:月額4,900円)
基本成約料1点ごとに100円なし
利用可能な機能限定的(Amazonのカタログに新商品を追加するなど)一括出品、広告、プロモーション、等
カート獲得難易度高め取りやすくなる傾向
レポート/API制限あり詳細レポート、API連携で自動化が可能
FBA/自己発送どちらも可どちらも可

  • 小口出品のメリット
    • 固定費ゼロでテスト出品しやすい
    • 少数販売でも損益の見通しが立てやすい(出品が月間49点以下なら小口がコスト有利)
  • 大口出品のメリット
    • 広告・クーポン・一括登録で売上拡大の打ち手が増える
    • 月間50点以上の販売でコスト有利
  • 手数料の考え方
    • どちらのプランでも、販売手数料(紹介料)やFBA利用時の手数料は別途発生
    • FBAはフルフィルメント手数料・在庫保管手数料が追加

Amazonの規定や手数料は変動する可能性があるため、最新の情報は必ずAmazonセラーセントラルの公式ページを確認しましょう。

アカウント作成

登録で最もつまずきやすいのは本人確認です。否認の多くは情報不一致と画像不鮮明が原因。
提出前に整合と撮影品質を最優先で整えましょう。

提出前チェックポイント

氏名/住所/連絡先の完全一致させる事と、四隅が写る鮮明なカラー画像を準備しましょう。
有効期限・名義区分・二重アカウントも必ず確認します。

  • 名義・住所の一致:登録画面の氏名/法人名・住所・電話番号と提出書類の記載を完全一致。全角/半角、丁目・番地・号、建物名・部屋番号まで合わせる
  • 画像の鮮明さ:四隅が写るカラー画像。反射・影・トリミングに注意し、印影やバーコードが欠けないように
  • 有効期限:身分証は期限内。裏面記載がある場合は表裏両面を提出
  • 口座・カード:受取用銀行口座は国内対応、請求用クレジットカードは国際ブランド・有効状態
  • 二重アカウント:関連事業での重複開設は原則NG。事情がある場合は事前相談

本人確認書類(個人/法人)

個人/法人で必要書類が異なるため、名義・住所・発行日の一致を意識して準備します。

  • 個人事業主(個人)
    • 顔写真付き身分証(運転免許証、パスポート等)
    • 住所確認書類(銀行明細、公共料金請求書など氏名・住所・発行日がわかるもの)
    • 銀行口座情報(受取)とクレジットカード(請求)
    • 場合により開業届の写し
  • 法人
    • 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)等の法人登録証明
    • 代表者の顔写真付き身分証
    • 法人名義の銀行口座と請求用クレジットカード
    • 住所確認書類(法人口座明細、公共料金請求書等)
    • 取引実態の確認資料(請求書・見積書等)を求められることあり

登録の流れとコツ

プラン選択→情報入力→本人確認→2段階認証の順で進みます。名義区分は口座・カード・申請者情報を揃えて登録しましょう。

  1. 出品プランを選択(小口/大口)
  2. 連絡先・事業形態(個人/法人)・所在地・担当者情報を入力
  3. ストア名(出品者名)を設定(後から変更可、商標・権利侵害に注意)
  4. 請求用クレジットカードと受取口座を登録(名義区分を一致)
  5. 本人確認(書類アップロード・必要に応じてビデオ認証)
  6. 二段階認証を設定(SMSまたは認証アプリ)
  7. 審査完了で出品機能が有効化(メール通知を確認)

よくあるエラーと対処

不一致・不鮮明・名義齟齬がよくあるエラー。2段階認証・追加資料・重複アカウントも事前対策で回避率が上がります。

  • 情報不一致:丁目・番地・号、建物名・部屋番号、全角/半角を完全一致に
  • 画像不鮮明:高解像度で再撮影。四隅と印影が入っているか確認
  • 口座名義不一致:個人/法人の区分を合わせる。屋号口座は登録情報と整合
  • 2段階認証SMS未着:電波状況の改善、別回線、認証アプリに切替
  • 審査長期化:追加資料依頼を見落とさない。別種の公共料金明細などに差し替え再提出
  • 重複アカウント疑い:過去アカウントとの関連は正直に説明。環境(PC/回線/法人)を分離

商品登録

商品登録は相乗り(既存ASIN)新規ASIN作成で流れが異なります。相乗りは早く簡単ですが、カタログと完全一致が大前提。新規は差別化できる一方、写真やスペック準備が必要です。

出品申請が必要になりやすいカテゴリー

規制カテゴリやブランド保護は事前申請が鍵。特に食品・飲料/ドラッグストア/アパレル/時計・ジュエリー等は要注意です。

  • 食品・飲料・酒、ドラッグストア/ビューティーの一部、ベビー・マタニティ、ペット用品の一部、時計、ジュエリー、アパレル・シューズ/バッグ、コレクター、医療機器関連など
  • ブランド申請:正規流通の証明(請求書、販売許可、ブランド登録)を求められる場合あり
  • 中古取扱い:コンディション基準が厳格。カテゴリーにより中古不可・制限あり

出品方法(2通り)

手動登録は1点ずつ確実、一括登録はSKU/バリエーションが多い場合に効率的。小規模テスト→拡大が安全です。

  • 手動登録(画面操作):1点ずつ確実に登録でき、初学者向け。必須項目がUIで案内される
  • 一括登録(在庫ファイル):SKUやバリエーションが多い場合に効率的。小規模で試し、エラーレポートを見ながら拡大するのが安全

既存商品(相乗り出品)

検索→対象ASINを選び「出品する」→条件・価格・在庫・配送方式を設定。カタログ完全一致価格・配送料・カート状況の事前確認が重要です。

  1. キーワードまたはJAN/ASINで検索
  2. 対象ASINを選び「出品する」
  3. コンディション、価格、在庫数、フルフィルメント方法(FBA/自己発送)を設定
  4. SKU(自社管理コード)を入力(自動生成可)
  5. 保存して公開。FBA利用時は納品プランを作成
  • 注意点:
    • カタログ情報(タイトル、画像、仕様)と完全一致した商品でなければ不可
    • 競合価格・配送料・カート獲得状況を事前に確認
    • 公式ブランドや並行輸入の取扱いは真贋・権利の観点でリスク管理を

新規商品(新規ASIN作成)

商品タイプ選択→重要情報とバリエーション→画像→説明/検索語→価格・在庫の順で登録。主画像の白背景と仕様整合GTIN(JAN等)/免除申請に注意しましょう。

  1. 商品タイプ(カテゴリー)を選択し、ブランド名、商品名、GTIN(JAN/UPC/EAN)を入力
  2. 自社ブランド小ロット等でGTIN免除が必要なら事前申請
  3. 重要情報(サイズ・色・素材・型番)、バリエーション(色・サイズの子ASIN)を設定
  4. 画像を登録(主画像は白背景・長辺1,600px以上推奨。透かしロゴ/枠/宣伝文言はNG)
  5. 商品説明・要点(5つの箇条書き)・検索キーワードを整備
  6. 安全情報と法定表示(食品表示、電気用品、化粧品表示など該当時)を入力
  7. 価格、在庫、FBA/自己発送を設定し保存
  • 注意点:
    • スペックの誤りやバリエーション設定ミスは返品・低評価の原因
    • 主画像ルール違反や過度なキーワード詰め込みは露出低下・審査否認につながる
    • ブランド保護や規制カテゴリは、請求書・製品写真・表示事項の提出を見越し準備

FBA納品

FBAは保管・梱包・発送・一部CSまで代行し、カート獲得率やCVR向上が見込めます。初回は少量で需要を測り、在庫回転を見ながら納品頻度を調整しましょう。

納品できない/制限のある商品(例)

危険物や法規制品、知財侵害や衛生リスク品は不可/制限。リチウム電池・期限管理品追加審査や明確な期限表示が必要です。

  • 許可のない危険物(可燃性スプレー、溶剤等)、法規制品(医療機器の一部、医薬品)、知的財産侵害品、衛生面に問題のある中古品、温度管理必須で非対応の品、リコール対象
  • リチウム電池等は危険物対応FCや追加審査が必要なことあり
  • 消費/賞味期限品は明確な期限表示・十分な残存期間が必要(個装・外装に期限ラベル)

納品に申請が必要になりやすいケース

食品・飲料/ドラッグストア/時計・ジュエリー/アパレルなどで申請が発生しやすいです。請求書・パッケージ写真・成分/表示資料を想定準備しましょう。

  • 食品・飲料・酒、ドラッグストア/ビューティーの一部、時計・ジュエリー、アパレル、ベビー関連、ペット用品の一部、危険物関連など
  • ブランド保護がある商品はオーナーまたは許可販売者のみ納品可
  • 請求書(所定期間内発行)、パッケージ写真、成分・表示、保管条件の資料を想定準備

納品に必要なもの(基本)

FNSKU/輸送箱ラベル・梱包資材・計測道具を用意しましょう。効率化にはラベルプリンタやOPP袋の常備が役立ちます。

  • FNSKUラベル(商品別識別)またはメーカーコード追跡の設定
  • 輸送箱ラベル(1箱あたり2枚)
  • ダンボール、緩衝材(エアキャップ/紙)、OPP袋(開口部が大きい場合は窒息注意表示)
  • テープ、カッター、ラベルプリンタ(A4印刷も可)
  • 計量・採寸道具(サイズ/重量オーバー防止)

FBA納品の流れ(概略)

SKU選択→ラベル方式→商品ラベル貼付→梱包→箱内情報→配送手配→受領確認。箱内商品情報の入力輸送箱ラベルの正確な貼付が遅延防止の要です。

  1. セラーセントラル「在庫」→「FBA納品作成」を開始(SKU選択)
  2. バーコードタイプ(FNSKU/メーカーコード)とラベル貼付方法(自社/代行)を選択
  3. 商品ラベルを印刷し、1販売単位に1枚貼付(既存バーコードは読み取り防止のため隠す)
  4. 梱包:破損・液漏れ・汚損を防ぐ個装。セット商品は「セット商品・開封無効」等を明示し、ばらけないよう固定
  5. 箱内商品情報を入力(箱ごとのSKU・数量)。未入力は受領遅延や追加手数料の原因
  6. 輸送箱サイズ・重量を入力。配送方法を選択(小口配送/パレット等)。パートナーキャリアが使える場合は活用
  7. 輸送箱ラベルを印刷し、上面の2カ所に貼付
  8. 出荷手配し、追跡番号を管理。受領ステータスをセラーセントラルで確認

梱包ルールの要点

重量・サイズの基準、破損/漏れ防止、期限表示、セット固定が基本。FNSKU以外のバーコード露出は厳禁で、平滑面へのラベル貼付を徹底します。

  • 1箱の重量は基準内(原則15kg以下目安)。超過は重量物ラベルを貼付し安全対策
  • 壊れ物は個別緩衝、鋭利品は刃先保護、粉末・液体は二重封緘で漏れ防止
  • 透明袋使用時は開口部を密閉し、必要に応じバーコードを外からスキャン可能に配置
  • 消費期限品は個装・外装の双方に期限ラベル。異なる期限の混載を避ける
  • セット商品はラベルでセット明示、ばらけない固定を徹底
  • 中古・再生品は付属品・清掃状態とコンディション説明の一致を確認

よくあるミスと対処

FNSKU貼り忘れ/他バーコード露出/箱内情報未提出が遅延・誤受領の要因になることが多いです。納品先分割や重量・サイズ超過にも注意しましょう。

  • FNSKU貼り忘れ/他バーコード露出:FNSKU以外のスキャン可能バーコードは確実に覆う
  • 箱内情報の未提出:受領遅延・追加手数料の原因。作成時に必ず入力
  • 納品先の分割未対応:複数FCに振り分けられる前提で箱分け計画とラベル管理を
  • 重量・サイズ超過:配送会社の規定も確認し、箱の過剰サイズを避ける
  • ラベル位置不備:角や曲面は避け、平滑面にシワなく貼付し読み取り精度を確保
  • 危険物・電池の判定漏れ:事前に危険物審査(必要時)を済ませ、対応FCへ

FNSKUとメーカーコードの使い分け

FNSKUは販売者在庫を倉庫内で個別識別し、混同・真贋クレームの予防に有効。メーカーコード追跡は運用簡便だが他社在庫混在リスクがあります。

在庫リスクと手数料のバランス

FBAは高利便ですが保管/長期在庫手数料が発生します。初回は小ロットで需要を見極め、価格・広告・在庫水準を週次で見直し、滞留兆候は早期に価格調整や販促で解消します。

まとめ

本記事では、ゼロからのAmazon出品を、つまずきポイントと併せて解説しました。プランは小口/大口の違いを理解し、販売数量と運用方針に合わせて選択しましょう。

アカウント登録は名義・住所の完全一致と鮮明な書類提出が最重要。商品登録は相乗り or 新規ASINを見極め、カテゴリー制限やブランド申請の要否を事前確認します。

FBAでは禁止品確認、ラベル・梱包・箱内情報など基本ルールを遵守すれば、受領から販売開始までスムーズに進みます。初回は少量検証→売れ筋が見えたら大口・広告・一括登録でスケールするのが王道です。

<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。Amazonの仕様・ガイドライン・ルール等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトやAmazonセラーセントラル等をご確認ください。

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