Amazonでブランドを育てたいけれど、「商標ってどこから手をつければいいの?」「自分で出願できるのかな」と不安に感じていませんか。この記事は、自力で進めるAmazon商標一次調査から出願・登録までを、初心者にもやさしい言葉で段階的に解説します。調査の着眼点やよくある落とし穴、出願時の基本的な流れを押さえ、無理なくステップを進められるようサポートします。一緒に一歩ずつ進めて、ブランドをしっかり守れる準備を整えましょう。
準備:商標調査を始める前に揃えるもの

調査の精度は、事前の整理で大きく変わります。名前の候補、売るものの範囲、商標のタイプを先に固めておくと、J-PlatPatでの検索がスムーズになります。事前整理が結果を左右します
ブランド候補の整理と表記揺れのリスト化
まずは候補名を書き出し、読みや表記の揺れを徹底的に洗い出します。商標の衝突は「音が似ている」「見た目が近い」「意味が近い」で起こりやすいからです。例えば、「ライム/らいむ/LIME」のかな・カナ・英字の3通りや、「メーク/メイク」といった長音の有無、「ハ/バ/パ」のような濁音・半濁音の入替、「KITCHEN PRO/KITCHEN-PRO」のスペース有無などをメモしておきましょう。候補を1つに決め切らず、似た案を2~3点用意しておくと、万一の衝突時に軌道修正しやすくなります。候補は複数用意しておくのが実務的です
売る商品とサービスの棚卸しで区分案を作る
次に、実際に販売する商品・提供するサービスを書き出します。近い将来扱う予定のものも含めて構いません。商標は「区分」と呼ばれる分類(国際分類、全45類)に分かれており、どの区分に出願するかを決める必要があります。
ポイントは、実際に使うもの+近い将来使う見込みが高いものにとどめることです。長期間使っていない商標は取り消しの対象になることがあるため、過度に広げすぎず、実態に合った範囲で考えることが大切です。J-PlatPatの「商品・役務名」検索で受理されやすい公式表現を確認し、似ている商品が属するグループ(類似群コード)も控えておくと調査が効率的です。
商標の種類決定と調査方針の設定
商標には、文字だけの標準文字、ロゴなどの図形、文字と図形の組合せなどがあります。Amazonでのブランド表示なら「文字」または「文字+ロゴ」が多いでしょう。調査の基本方針は、文字商標を広く検索(音・意味・見た目の近さ)し、ロゴがある場合は図形の要素も確認することです。まず関連しそうな区分を中心に調べ、最後に全体を軽くチェックします。方針を書き出すだけで作業効率が上がります
J-PlatPatで行う一次調査の進め方

J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)は、特許庁が提供する無料の公式データベースです。ここでは、登録済み・出願中の商標を自分で調べる基本手順をまとめます。公式データで一次調査を行うことができます。
基本操作と検索ワードの作り方
トップの商標検索から、キーワードで調べます。まずは候補名を部分一致で入力し、かな・カナ・英字の3パターンを順に試しましょう。ヒットが少なければ、表記揺れも入れていきます。ヒットが多すぎるときは先頭一致で絞り、2語構成なら片方ずつと組合せの両方を検索します。読み(称呼)でも検索し、音が近い候補を拾うことも重要です。注意:J-PlatPatの画面や検索項目は更新されることがあります。操作手順を確認する際は最新版を参照してください。
検索パターンを使い分けてヒットを広げる
見落としを減らすために、検索パターンを変えながら数回に分けて調べます。
| 検索パターン | 例 |
|---|---|
| 表記揺れ型 | 長音、促音、スペース、ハイフン、大小文字、数字表記 |
| 音近接型 | ザ/ジャ、シ/スィ、ツ/トゥ、B/V、L/R など入替 |
| 意味近接型 | 英⇄日訳、同義語、連想語(例:森⇄フォレスト) |
| 組合せ型 | 2語の順入替、頭文字だけ、略称(例:キッチンプロ⇄KP) |
さらに、J-PlatPatの「商品・役務名」から類似群コードを控え、同じ類似群コードで登録・出願されている商標を検索すると、同種の取扱分野を網羅的に確認できます。類似群コードは重要な手がかりです
区分を絞った検索と図形の目視チェック
ヒットが多い場合は、関連する区分に絞って再検索します。区分だけでなく、同じ類似群コードの指定商品・役務に注目すると、近い領域の衝突候補が見つかりやすくなります。
ロゴがある場合は、文字だけでなく図形の要素も確認しましょう。J-PlatPatには図形等分類(図形要素のカテゴリ)で絞り込む方法があり、図形の系統が近い登録を目視チェックできます。図形は目視での確認が大事です
検索結果の読み方と類似判断のコツ

ここでは、ヒットした公報のどこを見ればよいか、衝突しそうかどうかの目安をお伝えします。最終判断は専門家の総合評価になりますが、一次調査でも大きなリスクは避けられます。一次調査でリスクを大幅に減らせます
称呼・観念・外観の三要素で比較する方法
特許庁の実務では、音(称呼)、意味(観念)、見た目(外観)の3つの観点が重視されます。声に出したとき紛らわしいか(称呼)、言葉の意味や連想が同じ・近いか(観念)、文字配列やロゴの印象が近いか(外観)を比較します。3要素のうち1つが強く一致しても、他が離れていれば共存できる場合もありますが、同じ分野で販売するなら一致が多いほど危険度は上がります。三要素の重なり具合で危険度を判断します
指定商品の類似性と出願人の重要ポイント
検索結果では、指定商品・役務と類似群コードが自分が出したい範囲と重なるかを確認します。類似群コードが同じ・近い場合は衝突の可能性が高い目安となります。また、権利の状態(登録が生きているか、拒絶・消滅していないか)や、出願人・権利者(同業大手か)も確認しましょう。全く別分野の区分で、類似群コードが離れていれば、衝突リスクは下がる傾向にあります。出願人情報も重要な判断材料です
ヒットなしや微妙な結果への対処法
ヒットがない場合でも、未公開の出願は検索に出てこないため安心せず、検索パターンを変えて再確認しましょう。微妙に近いものがある場合は、使用範囲を工夫(区分の調整など)したり、名称をわずかに変える(前置き語を加えるなど)と衝突を避けられることがあります。不安が残る場合は、一次調査メモを持って専門家に短時間の相談をするのが効率的です。迷ったら専門家に相談するのが効率的です
まとめ
自力でできる一次調査は、十分に価値があります。事前整理が9割です。候補名の表記揺れ、売るものの棚卸し、商標の種類を決めましょう。J-PlatPatでキーワードと類似群コードの両面から検索し、称呼・観念・外観で似ていないか、指定商品・役務の近さも見ます。ヒットなしでも過信せず、検索パターンを変えて再確認してください。着実な準備がブランド保護の近道です
<ご注意>本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。Amazonの仕様・ガイドライン・ルール等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトやAmazonセラーセントラル等をご確認ください。
