自社サイト(ShopifyやBASE等)でD2Cを運営していて、「SNS広告の獲得単価(CPA)が高騰して辛い」「ブランドの知名度が頭打ちだ」と悩んでいませんか。
近年、多くのD2Cブランドが「第2の柱」として楽天市場へ参入し、成功を収めています。
しかし、楽天は「安売り」や「デザインの崩れ」が起きやすい場所でもあり、D2Cの世界観を守りながら売るにはコツがいります。
この記事では、実際にD2Cブランドが楽天で成功している「3つの勝ちパターン(事例)」を紹介し、ブランド価値を損なわずに売上を拡大する具体的な戦略を解説します。
「D2C」とは?
D2C(Direct to Consumer)とは、メーカーやブランドが自社で企画・製造した商品を、卸業者や小売店を通さずに「直接」消費者に販売するビジネスモデルのことです。
顧客と直接つながることで「ブランドの世界観」を伝えやすく、顧客データを蓄積できるのが最大のメリットです。
しかし、集客をすべて自力(SNSやWeb広告)で行う必要があるため、ブランドの知名度が低いうちは「新規顧客の獲得コスト(CPA)」が高くなりやすいという構造的な課題も抱えています。
なぜ今、D2Cブランドが「楽天市場」を目指すのか

その課題を解決する手段として注目されているのが楽天市場です。
最大の理由は、「自社サイトでは届かない層」にアプローチできるからです。
SNS広告経由で購入する層と、楽天経済圏でポイントを使って買い物をする層は、実はあまり被っていません。
楽天に出店することで、以下のメリットが得られます。
- 信頼の獲得:「楽天に出ているなら怪しくない」という安心感を与えられる。
- CPAの低減:ポイントやイベントを活用することで、広告費を抑えて新規獲得できる。
- 検索流入の獲得:「指名検索」以外の、悩み系キーワード(例:乾燥肌 化粧水)からの流入が見込める。
【事例に学ぶ】D2Cブランドの楽天成功パターン3選

実際にD2Cブランドはどのような戦略で楽天を攻略しているのでしょうか。
代表的な3つの成功モデル(アーキタイプ)をご紹介します。
パターン1:【コスメ・食品】お試しセットからの「面」取り戦略
「1,000円ポッキリ」のエントリー商品でランキングを獲る手法です。
あるスキンケアD2Cブランドは、自社サイトでは定期購入(サブスク)が主力ですが、楽天ではあえて「買い切りのお試しセット」を主力にしました。
「お買い物マラソン」の買いまわり需要に合わせて大量に販売することで、ランキング上位を独占。
「ランキング1位獲得」の実績(権威性)を作り、それを自社サイトのLPやInstagramで宣伝することで、ブランド全体の信頼度を底上げしています。
パターン2:【ガジェット・インテリア】レビュー資産の活用戦略
楽天の強力な「レビュー機能」を外部評価として利用する手法です。
知名度の低い家電D2Cブランドの場合、自社サイトだけでは「本当に使えるの?」という不安を払拭できません。
そこで楽天に出店し、ポイント還元キャンペーン等で「良質な写真付きレビュー」を短期間で収集。
また、同梱物にD2Cらしい「手書き風サンクスカード」を入れるなど、アナログな接客でファンの心を掴み、高評価を連鎖させました。
楽天上で「多くの人が満足している」という事実(レビュー数や高評価)を作ることで、指名検索で訪れたユーザーの購入を強力に後押ししています。
※レビュー本文の無断転載は規約に関わるため、実績として「評価点数」や「ランキング」をアピールするのが定石です。
パターン3:【アパレル・雑貨】ギフト需要の取り込み戦略
自社サイトでは弱い「ギフト対応」を楽天の物流で解決する手法です。
あるルームウェアブランドは、自社配送では難しかった「即日発送・ラッピング」を、楽天スーパーロジスティクス(RSL)等の物流倉庫を使うことで実現。
「母の日」や「クリスマス」などのイベント時に、「明日届くギフト」として露出を強化し、駆け込み需要を総取りしました。
自社サイトは「新作・ファン向け」、楽天は「ギフト・ライト層向け」と役割を明確に分けています。
D2Cブランドが楽天で失敗しないための鉄則

成功事例がある一方で、「ブランドイメージが崩れた」「利益が出ない」と撤退するD2Cも少なくありません。
失敗を防ぐためのポイントは以下の3点です。
1. SKU(商品数)を絞り込む
全商品を出す必要はありません。
最初は「エントリー商品(定番品)」と「セット商品」だけに絞って出品しましょう。
SKUを絞ることで、在庫管理が楽になるだけでなく、特定の商品ページにレビューとアクセスを集中させ、ランキングを上げやすくする効果があります。
2. 「安売り」ではなく「付加価値」で売る
自社サイトより価格を下げると、ブランド毀損につながります。
販売価格は自社サイトと統一し、楽天では「ポイント変倍」や「楽天限定クーポン」で実質価格を調整しましょう。
D2Cブランドの強みであるSNSを活用し、「今夜から楽天スーパーSALE!ここからチェックしてね」とストーリーズで誘導することで、広告費をかけずに初速をつける戦略も非常に有効です。
3. 商品ページ(LP)は「スマホ最適化」を徹底する
D2Cブランドのおしゃれな横長画像は、楽天のスマホアプリでは文字が小さすぎて読めません。
世界観は守りつつも、文字サイズを大きくし、正方形の画像を並べる構成に作り変える必要があります。
「おしゃれさ」よりも「わかりやすさ」が信頼に繋がるのが楽天という売り場です。
ファーストビューで「悩み解決」を一瞬で伝える画像が、クリック率を左右します。
まとめ
D2Cにとって楽天市場は、単なる販路ではなく「新規顧客獲得装置」です。
成功しているブランドは、楽天を「自社サイトの競合」ではなく「入り口」としてうまく使い分けています。
- まずは主力商品やお試しセットからスモールスタートする
- ランキングやレビューの実績をブランドの資産にする
- 自社サイトとは違う「楽天経済圏のユーザー」を取り込む
まずは競合となるD2Cブランドが楽天でどんなページを作っているか、リサーチすることから始めてみましょう。
<ご注意>本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。楽天市場の仕様・ガイドライン・ルールは変更される場合があります。最新情報は必ず楽天市場の公式サイトやRMS管理画面でご確認ください。
