楽天ショップを始めたばかりで「商品は見られているのに、なかなか売れない」「スマホで見たときに伝わりづらい」と悩んでいませんか。商品ページで最初に目を引くのは画像です。見やすく、商品の魅力がしっかり伝わる画像にするだけで、クリック率や購入率はぐっと良くなります。
この記事では、初心者でも無理なく取り組める画像の準備や撮影の基本、スマホ表示や検索で有利になる見せ方など、実践しやすい手順をやさしく順を追って解説します。一緒に売れるページを作っていきましょう。
準備：楽天規約と分析の基本
まずはRMSの最新ルールと、現状の数値を押さえることから始めます。
画像の基本スペックと推奨サイズ
画像は正方形が基本で、長辺はおおむね1200px前後、一覧は700px以上を目安にするとスマホで見やすくなります。容量は軽く、1MB未満を狙うと読み込みのストレスが減ります。
写真はJPEG、透過やロゴ・図表はPNGが扱いやすい構成です。背景は白またはシンプルに整え、暗さや黄ばみを補正して、第一印象を明るくすることが効果的です。
効果を測るための指標設定
改善の「効果」を測るために、CTR（一覧でのクリック率）、CVR（購入率）、AOV（平均注文額）を用意しましょう。スマホとPC、検索と広告などの流入別で見ると、原因がはっきりします。変更前後は同期間・同条件で比較し、画像だけが変わった状態をつくるのがポイントです。
表現面のルールとNGライン
表現面の注意も重要です。根拠のない「最安」「No.1」、効果を断定する言い切り、別商品に誤認される合成は避け、特典は対象や条件を明確に記載します。迷ったらRMSの判定機能でチェックし、シンプルで誤解のない言い方を徹底しましょう。
画像の型と作成手順：サムネ・メイン・サブのテンプレ設計
毎回ゼロから考えずに、「型」を決めて量産できる状態にするとスピードと品質が安定します。目的は「一覧で選ばれる・詳細で納得してもらう」の2点です。
サムネイルの型：一目で選ばれる構成
主役商品を大きく、画面の6〜7割で中央配置。背景は白または単色、影は薄く自然に。文字は「本革」「軽量」「2年保証」など一言だけ、太字で大きく。四隅や上部はラベルが重なる可能性があるため、重要要素は中央寄りに。文字の入れすぎ・派手な枠・複雑な背景は避けると見やすさが上がります。
メイン画像の型：白背景とライフスタイル
1枚目は白背景で形と色が最も分かる角度を採用し、付属品まで見せます。テキストは仕様を1〜2点だけ短く追記。次にライフスタイル画像で使用シーンやサイズ感、カラーバリエーションは同条件で並べ、名称を明記。セット商品は中身をすべて見せ、素材や縫製は拡大で根拠ある見せ方にすると信頼度が上がります。
サブ画像の型：サイズ・シーン・ディテール
サイズは単位・採寸位置を明示し、手持ちや体型別での比較があると安心。使用シーンは1枚1メッセージで「雨に強い」「静音」など短く伝え、ディテールは余白少なめに大きく。スマホ閲覧を想定し、太字・大きめ文字・強いコントラストで仕上げます。細かな注意書きは本文テキストに回し、画像は「伝えるべき核」だけに絞りましょう。
実作業の最短手順：CanvaとPhotoshop
どのツールでも、正方形で作成→明るさ補正→軽量化が共通です。
ツール共通の工程とCanvaの活用
Canvaはテンプレで素早く作れ、背景リムーブで白背景化が簡単。文字は太字ゴシックで一言、JPEG品質80〜90％で書き出すと容量と見た目のバランスが取りやすいです。ロゴや図表をくっきり見せたい場合はPNGを選択しましょう。
Photoshopでの仕上げと配色のルール
Photoshopはガイドで安全領域を確保し、選択範囲の精度を高めて自然な切り抜きに。レベル・トーンカーブで白黒を整え、黄ばみは色温度で調整、シャープは控えめに。スマホで半分縮小して読めるかを都度チェックします。
配色は3色以内、ブランドカラー＋白黒が安定。最も伝えたい1点だけを大きく、他は本文やサブ画像へ。これだけで視認性と理解速度が上がり、離脱が減ってCVR改善につながります。
実例と改善案
よくある課題は「暗い・小さい・ごちゃごちゃ」の三つです。
よくある失敗と改善の型
まず白背景で明るくし、主役を大きく中央に。文字は一言に絞り、質感は拡大で補完します。これだけで一覧の視認性が上がり、CTRが改善しやすくなります。ページ内ではサイズ感・使用シーン・素材の裏付けを順に見せ、検討の迷いを減らすことでCVRを底上げできます。
差別化の視点と検証ルール
差別化は「軽さ」「容量」「保証」「素材」など、1つだけに集中して伝えます。比較をする際は自社の強みを真ん中に置き、一般的な水準との差を事実で表現。断定や過度な煽りを避けつつ、写真＋短い言葉で納得感を作るのがコツです。
検証は「背景を白にする」「文字を一言にする」「構図を中央にする」など、仮説を1つに絞って1要素ずつ変更します。要素を同時に動かすと原因がぼやけるため、サイズや書き出し品質も固定して比較しましょう。
A/Bテストと効果測定のやり方
テスト対象は、表示回数が多いのに成約が伸びない商品が適しています。
テスト環境の条件設定
A案（現状）とB案（改善）を用意し、変更点は1つだけに。期間中は価格・ポイント・在庫・広告条件を固定し、開始時にスクリーンショットと数値を記録、テスト中は他の変更を加えないことが大切です。大型セール前後は避け、端末別に結果を見ます。
効果の判断基準（CTR・CVR・AOV）
判断は、CTR＝クリック数÷表示回数、CVR＝注文数÷閲覧人数、AOV＝売上÷注文数でシンプルに。CTRが上がりCVRが同等なら前進、CTR上昇・CVR微減でも売上が増えるなら採用検討の余地があります。RMSの画像チェックや管理ツールを活用すると、公平な比較がしやすくなります。
まとめ
売上を左右するのは「見られる回数」と「伝わる速さ」です。比率・容量・形式・背景の基本、サムネ／メイン／サブの役割分担、スマホ基準の視認性、そしてCTR・CVRでの確認を回すだけで着実に改善できます。まずはサムネの視認性・メインの第一印象・サブの拡大のうち1つに集中し、同条件でA/Bテスト。小さな変更をデータで確かめる姿勢が近道です。今日から1枚、白背景で主役を大きく、文字は一言にして試しましょう。
＜ご注意＞本記事は執筆時点の情報に基づいています。楽天市場の仕様・ガイドライン・ルールは変更される場合があります。最新の情報は必ず公式サイトおよびRMS内のガイド・判定機能をご確認ください。