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リピーターを育てる!楽天顧客の購買データ活用方法とメール配信のコツ

楽天店舗を運営する中で、「新規のお客様は来てくれているのに、売上が積み上がらない」「広告費をかけ続けないと売上が作れない」という悩みはありませんか?

そこで強力な武器となるのがRFM分析です。これは、「最新購入日」「購入回数」「購入金額」の3つの指標でお客様をグループ分けし、それぞれの状態に合わせた接客を行うためのフレームワークです。「分析」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、専用の有料ツールは不要です。身近なExcel(エクセル)さえあれば、今日からでも始められます。

この記事では、楽天のデータ特性を踏まえた上で、Excelでの集計手順からセグメント別の具体的なメール施策までを、実務レベルで徹底的に解説します。感覚頼りの運営から卒業し、データに基づいた「売れる仕組み」を一緒に作っていきましょう。

なぜ今、「RFM分析」が必要なのか?

「全員に同じメルマガ」は逆効果になることも

多くのお店がやりがちなのが、保有している顧客リスト全員に対して、同じ内容のメルマガを一斉配信することです。しかし、昨日初めて商品を買ってくれたお客様と、3年間買い続けてくれている常連のお客様では、求めている情報も「お店に対する熱量」も全く異なります。

興味のない人に何度も強い売り込みメールを送れば、ブロック(メルマガ解除)されるだけでなく、「あのお店はうるさい」というネガティブな印象を持たれてしまいます。「誰に」「何を」届けるかを整理し、お客様一人ひとりに適したコミュニケーションを取るために、RFM分析は非常に有効な手段です。

お客様の状態を知る「3つの指標」

RFM分析では、以下の3つの軸でお客様をスコアリング(点数化)します。

まず最も重要なのがR (Recency):最新購入日です。「最後にいつ買ったか」という指標で、1年前に買った人より、昨日買った人の方が次のアクションを起こす可能性が高いためです。Rが高い(最近買った)お客様はまさに「鉄は熱いうちに打て」の状態です。

次にF (Frequency):購入回数を見ます。回数が多いほど、お店への信頼度(ロイヤリティ)が高い常連客と言えます。そして最後にM (Monetary):購入金額で売上への貢献度を測ります。これらを組み合わせることで、お客様の「今」の状態が見えてきます。

【実務編】楽天データの準備と「名寄せ」の壁

分析に必要なデータは「5つ」だけ

まずは分析の元となるデータを準備しましょう。楽天RMSの「受注・決済管理」からデータダウンロードを行い、注文データ(CSV)を用意してください。必要な項目は、「注文者情報(メールアドレス等)」「注文日」「注文番号」「購入金額(商品合計額)」「ステータス」の5点だけです。

【最重要】「楽天会員ID」が使えない問題への対処法

ここが楽天店舗特有の最大のハードルです。現在、楽天市場のデータには、個人情報保護の観点から一意の「楽天会員ID」が含まれていません。また、以前はよく使われていた「電話番号」や「氏名」も、現在はマスキング(伏せ字)処理されることが多く、名寄せ(同一人物の特定)のキーとして使うには精度が落ちています。

実務的な解決策:「メールアドレス」で名寄せする

ではどうするかというと、実務上は「注文者のメールアドレス」をキー(識別子)として代用するのが最も確実です。

楽天から提供されるメールアドレスは暗号化されていますが、「同一店舗内・同一ユーザーであれば、常に同じ暗号化アドレスになる」という特性があります。つまり、この文字列が一致すれば「同じ人」と判断できるのです。まずはこの方法でリストを作成しましょう。

Excelで実践!データ整形と集計のステップ

データを用意したら、Excel(またはGoogleスプレッドシート)を使って分析可能な状態に加工します。地味な作業ですが、ここが最も重要です。

STEP 1:データのクリーニング(掃除)

ダウンロードした生データには、分析のノイズになる情報が含まれています。まず、ステータスが「キャンセル」「未入金」などの行は削除し、「売上が確定し、発送が完了した注文」だけを残します。また、極端に高額な注文(卸売りなど)や0円の注文も除外しておきましょう。
1つの注文で複数商品を買った場合にCSVが行分かれしている場合は、Excelの「重複の削除」機能を使い、「注文番号」ごとに1行にまとめて金額を合算しておくとスムーズです。

STEP 2:ピボットテーブルで集計する

ここからが本番です。Excelの「ピボットテーブル」機能を使い、お客様一人ひとりの成績表を作ります。

  1. データ範囲を選択し、「挿入」タブから「ピボットテーブル」を作成。
  2. 「行」「メールアドレス」を入れます。
  3. 「値」「注文日(最大値)」「注文番号(個数)」「購入金額(合計)」の3つを設定します。

これで、メールアドレス(お客様)ごとの「いつ(R)・何回(F)・いくら(M)」のリストが完成しました。日付が数字で表示される場合は、書式設定を「日付」に変更してください。

STEP 3:自社の基準でランクを決める

集計したリストを見て、お客様をランク分けします。商材によって基準は異なりますが、例えばR(期間)なら「3ヶ月以内(ランクA)」「3〜6ヶ月(ランクB)」「1年以上(ランクC)」、F(頻度)なら「5回以上(常連)」「2〜4回(リピーター)」「1回のみ(新規)」といった具合に区切るのが一般的です。

【活用編】セグメント別・鉄板アクションプラン

お客様の分類ができたら、それぞれのグループ(セグメント)に響く施策を実行しましょう。ここでは代表的な3つのグループに対する「鉄板施策」を紹介します。

①【優良顧客層】(Rが高い・Fが多い)

直近でも購入があり、何度も利用してくれている「お店のファン」です。この層に安易なばら撒きクーポンは不要です。重要なのは「あなたは特別なお客様です」というえこひいきを伝えることです。一般には公開しない「シークレットセールへの招待」や、新商品の「先行予約権」など、特別感のある案内を送ることで、エンゲージメントをさらに高めましょう。

②【新規・育成層】(Rが高い・Fが1回)

最近初めて購入したお客様です。ここから「2回目」を買ってもらえるかが、EC運営の最大の勝負所です。忘れられる前に接触し、再度来店する理由を作ります。商品到着のタイミングで「使い方のコツ」を送って不安を解消したり、「初回購入から30日以内限定」といった期限付きクーポンで背中を押すのが効果的です。

③【ご無沙汰・休眠層】(Rが低い・Fは問わない)

以前は購入してくれたけれど、半年以上購入がないお客様です。この層は、放っておけば二度と戻ってきません。「お元気ですか?」といった季節の挨拶や、「クーポンの有効期限が迫っています」といった気遣いの連絡、または「お久しぶりのお客様限定!全品〇〇%OFF」のような強めのオファーを提示して、思い出してもらうきっかけを作りましょう。

まとめ

RFM分析は、難解な数式を扱うものではなく、「お客様の気持ちを知るための整理術」です。これだけで、今まで見えていなかったお客様の顔が見えてくるはずです。これがリピーター育成の第一歩であり、最大の秘訣です。

まずは直近3ヶ月のデータだけでも構いません。今日からできる小さな分析で、お客様との関係を一歩深めてみましょう。

<ご注意>本記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。楽天市場のシステム仕様やExcelの操作方法はバージョンにより異なる場合があります。最新の情報は必ず楽天公式の店舗運営Navi等をご確認ください。

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