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楽天発送遅延の対策チェックリスト│クレームを防ぎ信頼を取り戻す「改善手順」を解説

楽天での発送が遅れて、注文キャンセルやお客様からの不満が増えて困っていませんか。
発送遅延は在庫状況や受注設定、梱包・出荷作業、配送業者との連携など、いくつもの要素が重なって起きることが多いです。

発送遅延が続くと、RMSの『店舗運営パフォーマンス』スコアが低下し、検索順位が下がったり、最悪の場合は『違反点数』の加点対象となります。単なるクレーム対策ではなく、店舗の存続に関わる重要課題として取り組みましょう

この記事では、まず遅延の原因を見つけるためのチェックポイントをお伝えし、その上で優先して取り組むべき対策を紹介します。
日々の小さな改善でお客様の信頼を取り戻し、セール時にも安心して対応できる体制を目指しましょう。

現状把握と問題の特定

最初の一手は「どこで詰まっているか」を短時間で掴むこと。全国的な配送混雑や集荷制限は季節・天候・災害で変動します。ショップ側は楽天と各配送会社の最新案内を定期的に確認し、影響範囲と期間の見通しをチームで共有しましょう。外部の遅れと自社の作業起因を切り分けると、手当てすべき順番が見えてきます。

発生している代表的な現象を洗い出す

現状把握の精度が、その後の打ち手の質を左右します。全国的な遅れ案内の有無や、一部地域の集荷・配達制限、追跡での中継拠点の滞留、出荷までの所要日数の伸び、問い合わせ増加の度合いを、商品・地域・時期で簡潔に記録してください。外部要因と内部要因を分けて書くと、改善の壁が見えやすくなります。

誰が何を記録すべきか 基本項目

担当ごとにメモの粒度をそろえます。受注担当は注文番号・支払確定・希望到着・連絡履歴、出荷担当は予定日と実績・配送会社・追跡番号・保留理由、在庫担当は在庫・引当・欠品や代替・入荷予定、責任者は遅延の主理由・影響件数・優先度(ギフトや日時指定)を管理しましょう。公式のお知らせの要点も日付付きで残し、全員が同じ前提で動けるように整えます。

優先すべきKPIと現場での簡単な集め方

数値は「どこから直すと全体が最も伸びるか」を示す羅針盤。出荷遅延率、遅れ起因のキャンセル率、問い合わせ総数と遅延関連比率、配送会社ごとの平均遅延日数、未出荷の滞留日数(最長・平均)を、楽天RMSのレポートと表計算で週次集計しましょう。KPIの見える化で、現場の判断がぶれにくくなります。

遅延と欠品の原因分析

対策の前に必ず公式情報を確認し、影響が出ている地域・期間・日時指定可否を押さえます。該当する場合は即日でショップのお知らせを更新し、追跡登録や日時指定の扱いを見直しましょう。告知を先に出すことが、クレームを未然に減らす近道です。

在庫管理の問題点を見つける視点

在庫に起因する遅れは、売れ筋の薄さ、セット品の引当漏れ、他モールとの連動遅れ、入荷予定の精度不足、安全在庫の不足などが主な要因です。品番ごとに「在庫→引当→出荷」の流れを紙でも良いので可視化し、ズレが出たら「数量誤差・入荷遅延・想定外の売れ行き」に分けて紐解きます。売れ筋は早期補充や一時停止の判断をためらわないことが効果的です。

受注から出荷までの属人化と作業のばらつき

手順が人ごとに違うと、優先順位の揺れや差し戻しが増えてしまいます。「優先順」「確認方法」「例外対応」を明文化し、例外は専用レーンで処理すると、通常フローが止まりにくくなります。ラベル・同梱物・ギフト対応は迷いが出やすいので、写真付きの簡易手順を用意し、誰でも同じ品質で進められる状態に整えましょう。

IT連携不足と配送業者・繁忙期に起因する問題

外部の制限は変えられないため、設定と案内でリスクを下げます。商品ページとショップ告知に遅れの可能性・日時指定が難しい場合がある旨を掲出し、追跡番号は即登録を徹底。日時指定が不可能な期間は機能を一時停止し、地域別の制限をその日の出荷ルールへ反映します。

すぐできる現場対策

基本方針は「詰まりを作らない・先に知らせる・確実に送る」。在庫あり・支払確定・住所不備なしを優先出荷とし、不足が見えたら代替・分納・販売一時停止を早めに決断。集荷・配達・日時指定の制限は毎朝共有し、追跡未登録はその日のうちにゼロ化します。長期滞留は理由ラベルで可視化し、管理の穴を閉じましょう。

ピッキング・検品・梱包の簡易標準化と受注処理の省力化

ピッキングは注文単位で分け、混在を防止。検品は品番・色・サイズを紙と現物でダブル確認、可能ならバーコード照合を使います。同梱物は標準パターンを固定し、例外はメモ添付で引き継ぎ。梱包材はサイズを限定し取りやすい配置に。ラベルは再発行・貼替手順を明確化し、出荷登録はラベル発行と同時処理で漏れを防ぎます。受注確認メールには「発送予定日・追跡の見方・連絡先」を必ず記載し、往復のやり取りを減らしましょう。

ショップお知らせ(トップページ)例
「現在、全国的に配送遅延・集荷制限が発生しています。ご指定の日時にお届けできない場合がございます。お急ぎの場合は注文前にお問い合わせください。」

注文確認メール(自動返信)例
「配送遅延の可能性があるため、余裕をもってご注文ください(使用日の少し前を目安にご注文いただくことを推奨します)。最新の発送状況は当店のお知らせおよび配送会社の公式ページをご確認ください。」

顧客への初動連絡とクレーム一次対応の実務フロー

遅れが避けられないと分かった時点で、理由と現在の状況を簡潔に伝えます。追跡番号と確認方法を添え、希望日に間に合わない場合は最短見込みと代替案(別商品・日時変更・分納)を説明。ギフトは先にお詫びと案内を行い、未出荷の返金・キャンセルは即日対応、出荷済みは回収方法を明確に提示します。最初の連絡で「事実」と「選択肢」を示すことが評価悪化を防ぎます。

中期的な仕組み化と運用改善

管理シートは注文番号を軸にし、入力の迷いを無くします。遅れの理由は選択式にして集計しやすくし、週次で遅延率・滞留日数・配送会社別の傾向を自動集計。新サービスを検討する際は、楽天RMSとの連携、複数配送会社対応、繁忙期の安定性、契約の柔軟さを重視しましょう。可視化と外部連携は継続改善の土台です。

外部倉庫や発送代行を検討する際の比較ポイント

価格だけでなく、再発防止の仕組み、受付時間と出荷スピード、梱包・ギフト・同梱の取り扱い、返品・交換の処理と検品基準、利用できる配送会社と切替ルール、システム連携の容易さと障害時の代替手順を見比べます。繁忙期の安定性と連絡の速さを重視すると、運用の揺れを抑えられます。

「楽天店舗なら『楽天スーパーロジスティクス(RSL)』が第一候補です。365日出荷対応で『最強配送』ラベルが獲得しやすくなり、セール時の出荷パンクも防げます。自社出荷に限界を感じたら、まずはRSLの料金シミュレーションをしてみましょう」

標準作業書、クロストレーニング、繁忙期の臨時対応方針

誰が抜けても回る体制を目指し、手順書は写真と注意点だけの簡潔版に。受注・ピッキング・検品・梱包・出荷を複数人が行えるよう相互訓練を行います。例外処理は専用レーンで滞留を防ぎ、繁忙期前にお知らせの掲出方針と日時指定の扱いを決めます。配送制限の切替基準と告知タイミングは事前共有し、現場の迷いを無くしましょう。

まとめ

発送遅延は「在庫・作業・外部環境」の重なりで起きます。楽天や配送会社の公式でも、物量や天候に伴う遅れ・集荷制限の案内が繰り返し出ています。

まずは現状を短く記録し、遅延率・滞留・問い合わせの三つで優先順位を付けましょう。
「古い順・在庫あり優先」「例外は別レーン」「追跡は即登録」。お知らせで先に伝え、追跡で不安を下げる。中期は見える化と外部連携、標準化と相互訓練で、揺れにくい運営へ近づけます。


<ご注意>本記事は執筆時点の情報に基づきます。楽天の仕様・ガイドライン・ルールは変更される場合があります。必ず公式サイトや管理画面の最新情報をご確認ください。

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